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2018.04.17

今さら聞けないマーケティングオートメーション
知っておくべき25のポイント

今や、マーケティングオートメーション(MA)は、デジタルマーケティング業界において常識になりつつあります。2000年代に米国で普及し始め、2014年に海外のベンダーが日本支社を設けるなどして一般化され、最近でも多くのツールが誕生しています。
マーケティング活動を自動化することによって効率化を図ることができるため、MAを導入する企業は増えてきています。
しかし、MAとは正確にはどんなもので、どのようにしてビジネスを成長させることができるのか、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では「MAについて知っておくべき25の最重要項目」という海外の記事を和訳しました。
(原文:https://www.singlegrain.com/uncategorized/25-things-every-marketer-know-marketing-automation/
マーケティングオートメーションを検討・導入するうえで基本的な情報がまとまっていますので、是非お読み下さい。

■マーケティングオートメーションとは何か?

MAには幅広い機能があり、機能もツールごとに全く異なります。

1. 見込み顧客の行動をトラッキングすることが可能

MAツールの最も重要な機能の1つは、Webサイト上での見込み顧客の行動をトラッキングできることです。見込み顧客をトラッキングするためには、
①Webサイトやメールリンクに埋め込まれた「トラッキングコード」、
②メールリンクのクリックやWebページフォームの完了などの「コンバージョンアクション」、
③見込み顧客のWebブラウザに蓄積している「Cookie」
の3つが必要です。

では、どのように追跡していくのか、具体的にお話ししていきます。
まずはMAツールを使って、Webサイトにトラッキングコードを埋め込みます。ユーザーがランディングページを訪問し、フォームを入力・送信すると、MAツールはユーザーのWebブラウザにCookieを発行します。さらに、コンバージョンアクションを実行するとそのユーザーの行動が認識されるようになり、サイトに戻ってくるたびにMAツール内でユーザーの動きが追跡されます。

2. メールナーチャリングの自動化が可能

MAツールでは、顧客のWebサイト上の行動を可視化するだけでなく、見込み顧客が自社ブランドに興味を持ち続けるよう、メールによるキャンペーンを実施することができます。
これは単純な自動応答プログラムではなく、MAツールにはセグメンテーションルール機能や、自動応答メール機能が含まれているので、見込み顧客のニーズに合わせてメッセージを自動的に配信することが可能です。

例えば、サイト訪問者が自由に相談を記入できるフォームをWebサイト上に作成したとします。ある訪問者がフォーム送信を完了すると、その訪問者は過去の顧客のケーススタディを送信するメールリストに自動的に追加されます。さらに、過去の顧客のケーススタディのフォームを送信すると「新規顧客を紹介すればインセンティブ付与」といった内容のメール内容に自動で切り替えられます。

3. リードのスコアリング機能を搭載

一般的に、MAツールにはリードスコアリング機能があります。そのため、見込み顧客が「理想的な」顧客にどれくらい近いのかを判断することができます。
例えば、サイト訪問者がWebサイトのページを訪問して1ポイント、ドキュメントをダウンロードして10ポイント、お問い合わせフォームを送信して50ポイントを獲得するとします。訪問者が自社ブランドとのコミュニケーションを通じたポイントを可視化できるようになると、どの訪問者が”顧客”に変わる可能性が最も高いかをすぐに突き止めることができます。この情報は、マーケティングリソースをどのように配分するかを判断する上で非常に役立ちます。
もし、2人の訪問者がお問い合わせフォームを入力した際、一方の見込み顧客の得点は50ポイントであり、他方の得点が100ポイントであるとします。この場合、後者の見込み顧客に、より高いエンゲージメントがあると分かるので、2番目の見込み顧客に対して最初に電話をかけた方が良いことがわかります。

4. ベストなタイミングでのリーチが可能

MAツールによっては、訪問者がWeb上で特定の行動をしたときに表示される”リアルタイムな”モニタリング機能を利用することができます。他にも、特定の行動をしたことを検知できる機能や、見込み顧客が特定の行動を取るか、特定のスコアを打つたびに通知を送信する機能がオプションとなっている場合があります。
どのオプションを利用するにしても、高いエンゲージメントを示す見込み顧客を見つけ、すぐに行動を起こすことができるという利点は共通しています。
例えば、”見込み顧客が現在自社のWebサイトにアクセスしており、価格ページを表示している”とMAツールからの通知が届いた場合、見込み顧客が自社のことを考えているタイミングで電話することが可能です。

5. 受注に要する時間的コストと金額的コストを削減可能

これまでの様々な機能をすべて組み合わせると、MAツールの導入によって、受注に必要な時間とコストを大幅に削減できます。
全見込み顧客にまんべんなく施策を打ったり、関心の低い潜在顧客に時間を割くことなく、自社へ関心を示している可能性のある潜在顧客のみに対して販売やマーケティング活動を行うことができます。
MAを導入すれば、自社のマーケティング戦略はより効率的に、より収益性の高いものになるでしょう。

6. 中小企業でも進むMAの導入

「MAツールの機能の凄さはわかるけど、莫大な予算のある大企業のためのものでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、以前と比べてずっと導入しやすくなってきています。
最近、中小企業でもMAツールの導入が急速に拡大してきています。しかしその一方で、実際に導入するまでに注意すべきことがいくつかあります。

■導入する前に

MAツールを導入するということは、自社のマーケティング戦略に大きな投資をするということです。
MAの導入を決める前に、そのシステムが自社のセールスファネルに適しているかを確認しておくことをオススメします。

7. 自社のビジネスに適したツールの選択

MAツールが自社のビジネスに適しているかどうかは、販売サイクル、平均販売規模、得意とする広告チャネル、ITリテラシー、導入にどれだけの時間を費やせるか、など様々な要素によって決まります。
MAツールは決して安価ではないので、契約する前にそのツールが自社のビジネスにどのように影響するのかを正確に理解することが重要です。
様々なMAツールを調査し、デモ画面を見たりケーススタディを知ることで、どのツールが自社のビジネスに適しているのかを判断するべきです。

8. 各ツールそれぞれの特徴の理解

ツールのリサーチを進めると、ツール毎に若干の違いがあることが分かるはずです。MAツールの主な違いは、各ツールの機能だけでなく、その複雑さにもあります。
例えば、あるMAツールは幅広く機能を網羅しているが、使い方がやや複雑である一方、あるツールは機能は少ないが、シンプルで使いやすいという場合があります。
他にも、Webサイトに動的なコンテンツを挿入できるような、コンテンツマーケティング担当者に好まれるMAツールもあれば、営業担当者が好むようなメールナーチャリングに特化したツールもあります。あるツールでは人気のCRMシステムと連携でき、他のシステムでは連携できないということもあるかもしれません。
このように様々な観点からリサーチを行うことで、どのツールが自社のビジネスに適しているかを判断する必要があります。

9. 自社に必要な機能の理解

これまで述べてきたように、各ツールには違いがあるため、利用プランを決める前に使用方法を正確に理解することが必要です。
例えば、MAツールの中にはランディングページのA/Bテストや、ファネルレポートなどの高度な機能は含まれていないものもあります。また、こういった機能は最高価格帯のパッケージのみ、という場合もあります。
そのため、使う予定の機能をあらかじめ把握して、MAツールを導入することで現在のマーケティング活動をどのように変えていくかを検討することが非常に重要です。
とはいえ、MAツールの利用方法が明確であれば適切な選択ができるかというと、必ずしもそうではありません。MAツールを使用したことがなく、機能を十分に理解していない場合は特に困難です。
MAツールの機能を理解し、使い方を考えることはMAツールを導入する上で必須といえます。

10. MAツールの限界を知る

マーケティング戦略に合わせて利用する機能を理解することも重要ですが、MAツールの限界を知ることも重要です。
例えば、ほとんどのMAツールではアカウントの価格設定に基づいてアクティブなデータの数が制限されますが、ほとんどのベンダーはWebサイト上ではこの情報を掲載していません。膨大な数の連絡先をシステムに入力してしまった場合、想定以上に高額な利用料がかかる可能性があります。
そのため、機能を使ううえで不明瞭な部分がある場合は、事前にベンダーにヒアリングするようにしましょう。

11. サポートプログラムの重要性

機能面において、優れたサポートを活用できることはトッププライオリティではありませんが、MAツールは非常に複雑です。これまでに同じようなツールを使用したことがなければ、人材リソースやトレーニングリソースを利用できることが非常に重要となります。
特に、どのようなサポート体制になるのかは事前に確認することをオススメします。例えば、システムが故障してしまった際に、アップデートを何日も待たなければならないという事態は避けなければなりません。電話によるサポートが理想的ですが、メールやチケット制のサポートシステムである場合は、少なくとも4〜8営業時間以内の対応が保証されていることを確認しましょう。

12. 研修サポートの重要性

同様に、研修サポートについても確認しましょう。多くのMAツールの場合、研修パッケージを追加で購入する必要がありますが、内容は価格によって大幅に異なる場合があります。
最高グレードの研修は通常、ベンダー内の研修チームが担当します。しかし、多くのベンダーは外部に委託していることが多いので、導入を決定する前に、研修支援を誰に行ってもらうのかを確認しておくべきです。また、外部委託する場合は、ベンダーの評判を調査して上手く運用できるかどうかを確認しましょう。

13. トライアルの活用

あまり多くはありませんが、一部のMAツールではトライアル版が提供されています。トライアル版が提供されていない場合でも、利用できるかどうかを尋ねてみることをオススメします。
ツールの機能や使い心地は使ってみないと分からないものです。さらにツールの価格が高いことを考えると、最低でもデモ画面は試してみるべきです。実際に使ってみることで、最終的に自社のビジネスに適したツールを選択することができるはずです。

■MAのコスト

MAツールの導入はほとんどの企業にとって大きな投資となります。
しかし、以下の注意事項を読めば、MAツールの導入が結果としてコストの削減につながるはずです。

14. MAツールは決して安価ではない

前提として、MAツールのコストは、その機能の幅広さを考えると妥当な価格設定といえます。
最先端の機能を使いたい場合は、月に数十万・数百万円がかかるものです。オプション機能を外したとしても、月に数万円はかかるでしょう。大企業であればささいな金額かもしれませんが、多くの企業にとってはそうではありません。
見込める利益を見定めて、費用対効果が得られるのかを慎重に検討しましょう。

15. 営業コストの大幅削減を実現

MAツールに毎月数万~数十万円を費やすのは気が引けると感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そんなことはありません。
優れたMAツールを正しく運用できれば、販売のために必要なコストを減らすことができ、セールスマンの給料だけでなく、給付金、残業代および経費も削減できます。
結果として、営業にかかる潜在的なコストを削減することが可能です。MAツールは費用面で優れている上に、病欠もしないですから。

16. 他ツールの利用料を削減

メール配信サービス、ソーシャルメディア管理ツール、SEOモニタリングシステムなど、最新のMAツールは多くの機能を備えています。
MAツールを導入することによって、これら各種ツールの追加費用がなくなるので、コストを削減することができるでしょう。

17. 公表されている情報のみを鵜呑みにしない

MA業界の競争は激化しています。他のツールを検討していると言えば、公表されている料金から割引をしてくれるかもしれません。安価なパッケージに、本来なら含まれないサービスを追加してもらえることもあるかもしれません。費用が高すぎるからと言って、そのツールを除外すべきではありません。セールス担当者と相談すれば、調整できるかもしれません。

18. 導入には他部署の同意が必要

MAツールが持つポテンシャルを知って、ワクワクしてきたことでしょう。しかし、実際に導入するとなると担当者一人の力でどうこうできるものではなくなります。
ツールの導入にはセールスチームとそのマネージャー、マーケティング担当者のサポートが必要です。さらに、カスタマーサービス担当、システム担当などを巻き込む必要があるかもしれません。
手戻りをなくすためにも、新しいツールを導入する前に他の部署からの同意を得ておきましょう。

19. 内部リソースが必要

必要なのは他部署の同意だけではありません。マーケティングに関する多様なスキルを身につけているなら話は別ですが、MAツールを活用するために必要なトラッキングコードの設定やフォームページの設定、ランディングページやメールテンプレートの設計など、一人で行うのは非現実的です。
会社の規模にもよりますが、運用に必要なリソースを確保できるか事前に確認をしておく必要があります。

20. トレーニング時間の確保

MAツールを使いこなせるようになるには、相当な時間のトレーニングが必要となります。ツールをどのように活用するかによって、トレーニングの内容も変わります。つまり、所属部署ごとに実施するトレーニングの計画を立てる必要があります。
計画を立てる上で重要なのは、「新しいMAツール導入による効果をいかに最大化するか」という観点です。そのため、トレーニングは各個人によって必要なものを、選択的に行うようにしましょう。

21. セールスファネル変革の可能性

MAツールを導入すると、セールスファネルを改善するための施策を考えやすくなります。
セールスファネルとは、集客施策によって集められた多くの見込み顧客が、検討、商談、成約と流れが進む中で徐々に少数になっていく過程のことです。
MAツールを導入することで、上記に示した各ファネルでどれだけの顧客が獲得できているか、それはどのチャネルからの流入なのかを全て可視化することができるようになります。
これによって、このチャネルにどれくらい予算を割くべきか、ここの歩留まりが悪いから対策を考えようと言った、効果的で効率的な施策を考えることができます。

■成功するためのMA

MAツールの導入も終わり、MAによる効果を感じ始めた際に注意して欲しいことがいくつかあります。

22. MAツールは完璧ではないという前提理解

例えば、MAツールに組み込まれているトラッキングツールは完璧ではありません。具体的には、3つの大きな短所があります。

①Webサイトへの訪問者が膨大な場合、一人一人の詳細なトラッキングデータを全て把握することは現実的に不可能です。なので、事実上活用できるトラッキングデータは、コンバージョンアクション(フォームの入力やメールリンクのクリックなど)を行ったかどうかというデータになります。サイト訪問者のデータが溜まっていったとしても、全ての訪問者がどのように行動したかを詳しく把握することは現実的ではありません。

②MAツールはCookieデータに基づいているため、Cookieをクリアする見込み顧客や、Cookieトラッキングを防ぐようなブラウザ拡張機能を使用する見込み顧客には効果がありません。

③メールウイルス検出プログラムは、メールメッセージのリンクをクリックして迷惑メールを自動的にチェックします。そのため、実際にメールを受信した見込み顧客はそのリンクをクリックしていないにも関わらず、クリックされたとカウントされ、クリック率が異常に伸びてしまうことがあります。

これらの短所を考慮してMAツールの利用を断念すべきなのでしょうか?もちろん違います。最初から認識していれば、データへの影響を最小限に抑えるための手順を踏むことができます。
例えば、メールのリンククリックに割り当てられたスコアリングのポイントを低めに設定すれば、自動開封でスコアが狂うことはありません。
大量な匿名の訪問者を追跡可能な見込み顧客に変換するためには、一般的なメッセージやプロモーションをデータベース上のすべてのメールアドレスに送信すればよいのです。すると、訪問者のIPアドレス記録とメールアドレスとを紐付けることができます。もちろん、MAでメッセージを送信する際は、適切なオプトイン手順に従ってください。

23. CRM・DMPとの併用で効果的に機能

MAツールはCRMと組み合わせるとその効果を最大化できる傾向にあります。
この組み合わせにより、自社のマーケティングチームやセールスチームは、顧客がどのチャネルからコンバージョンしたか等のデータを活用して、顧客との関係性構築を容易に実現できるようになります。
他にも、MAツールとCRMの両方を実装することを検討している場合、どちらの機能も搭載しているツールや、同じ企業のサービスを導入する場合、割引が適応される場合もあります。

24. MAツールの導入・運用には時間がかかる

MAツールの導入に無制限にリソースを割くことができない限り、運用に乗るまで数ヶ月かかることは事前に理解しておきましょう。
いくらメール配信リストやメール用のコンテンツを準備していても、データが十分に溜まっていなければ効果は期待できません。つまり、データが蓄積すればするほど、正確さも向上していくということです。
最初に上手くいかなくても慌てる必要はありません。上記ガイドラインに従えば、売上高、ROIが大幅に向上するはずです。

25. ツールのフォーラムへの参加

MAツール導入の成功確率を高めるために、継続的な学習に努めましょう。オススメの方法は、ツールのユーザーフォーラムに参加することです。軽度の質問から重度の質問まで、よくある質問から特定のビジネス領域における独自の質問まで、フォーラムはあらゆるものに対応しています。

ここまでの記事を読んで、MAツールの導入が自社にとって有益かもしれないと感じたら、以下のツールをチェックしてみましょう。
各ツールにはそれぞれ長所と短所がありますので、購入するまでに各製品を慎重に検討してください。

・Oracle Marketing Cloud (旧Eloqua)
・b→dash
・Marketo
・Pardot
・Silverpop
・Hubspot
・Infusionsoft
・Teradata

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