マーケティング業界では、MAの導入を検討したことがない会社は少なくなってきています。ただ、実際には導入に至っていない会社や、導入したものの成果がでていない会社が多いのが現状です。このような問題の要因の一つとして考えられるのが、「費用対効果を正しく測定できていない」ことです。そこで、MAの導入において重要なポイントとなる費用対効果について、そもそも費用対効果がなぜ必要なのか、平均相場はどれくらいなのかを本記事で説明していきます。

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1. MAツールとは

近年、MAツール(マーケティングオートメーションツール)の市場規模は着実に拡大しています。MAツールは、企業が営業やマーケティング活動で収集した顧客情報を活用し、成約の可能性が高い顧客を特定し、成約に至るまでのアプローチを管理/自動化するツールです。2021年に実施された「マーケティングオートメーションに関する意識調査」によると、全体の17%(268名)がMAツールを導入していると回答しました。この結果は過去の調査と比較すると、2017年には7%、2018年には10%、2019年には13%、2020年には15%と推移し、2021年にはさらに増加しています。これはMAツールの利用が企業にとって重要性を増していることを示しており、今後も市場の成長が期待されています。

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2. MAツールの平均的な費用相場

2-1. 初期費用の相場

MAツールの初期費用は一般的に「0~10万円」が平均相場です。初期費用が高い場合、高機能で多くのユーザーが同時利用可能であることや、外部システムとの連携が豊富などのメリットがあります。一部のMAツールは無料のオープンソースタイプもあり、導入費用を抑える手段として検討できますが、無料であるが故にサポート体制が不十分な場合もあります。そのため、自社内でのIT人材や開発リソースが必要であり、それによって余分な人件費などのコストが生じる可能性があります。

2-2. 月額費用の相場

MAツールの月額費用は一般に「10万円~数十万円」が平均相場で、固定型(サブスクリプション)や従量課金制など、費用の種類も多様です。機能が基本的なツールほど費用は安くなる傾向がありますが、従量課金型はランニングコストが予想以上にかかることがあります。また、一部のMAツールにはコンサルティング料金が含まれている場合もあります。導入を検討する際には、各ツールのサポート内容やオプション、外部システムとの連携能力を比較することが重要です。

3. MAツール10種の費用比較表

初めてMAツールを導入する際には、費用や価格が大きな判断材料になっていきます。そこでMAツール10種の初期費用と月額費用を含めた情報を表形式でご紹介します。

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4. MAツール以外にかかる3つの費用

4‐1. 導入コンサルティングにかかる費用

MAツールの導入にあたり、機能を活用しきれないという課題が多い中、導入コンサルティングを検討することが推奨されます。一般的に、導入コンサルティング費用は月額数十万円程度ですが、企業によって異なります。調査によれば、MAツール導入時には専門家の意見が必要だと感じた人が全体の79%にも達しました。導入した企業のうち、自社で完結させると回答したのはわずか21%であり、多くの企業が専門家の支援を求めています。これらの結果から、導入に一定の費用がかかるとしても、コンサルティングの重要性を認識する声が多いことがうかがえます。

4‐2. 運用コンサルティングにかかる費用

マーケティングオートメーションの意識調査によれば、MAツール導入企業の多くがコンテンツ作成や専門知識の不足を課題としています。MAツールはコンサルティングに頼らず使いこなせるのが理想ですが、多機能なものはアドバイスがないとすぐには使いこなせません。導入後間もない場合は、運用コンサルティングを依頼するのをおすすめします。こちらも導入コンサルティング費用と同様に、月額数十万円ほどかかると想定しましょう。 運用コンサルティングは、さまざまなMAツールの導入事例を見てきた専門知識を持った人物が担当するため、効率の良い使い方だけでなく戦略についての相談もできます。MAツールに慣れない間は運用コンサルティングを依頼したほうが早く使い方をマスターでき、早く成果を上げることができます

4‐3. コンテンツ制作にかかる費用

コンテンツ制作費用はMAの運用において重要ですが、しばしば見落とされがちです。社内でのリソースが不足している場合は、外注する必要があります。記事制作の場合、月に10万円以下で外注可能ですが、クオリティの確保や戦略的なアプローチを取る場合は、50万円以上かかることもあります。コンテンツ制作には適切な予算計画が欠かせません。

5. MAツール選びの6つのポイント

MAツールを選ぶ際に押さえておきたい6つのポイントをここでは紹介していきます。

5‐1. MAの機能の正しく認識

MAツールは見込み顧客の(リード)の獲得/育成/選別を行うことができ、この一連のプロセスをデマンドジェネレーションと呼びます。①リードジェネレーション(獲得)、②リードナーチャリング(育成)、③リードクオリフィケーション(選別)の3つのプロセスを経て、見込み顧客の受注確度を高めていく手法です。デマンドジェネレーションは、主にBtoBのマーケティングにおいて活用されています。

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5‐2. MA導入の費用対効果

MAツールの導入においては、自社の課題解決に最も重要な機能を優先的に選定することが費用対効果の向上につながります。例えば、リード情報の収集は十分でも、効果的なアプローチが課題ならばリードナーチャリング機能を重視するべきです。分析機能は高機能ほど高価格になる傾向があり、必要性に応じて優先度を下げることも考えられます。これにより、目的に適した機能を最適なコストで選択できます。

5‐3. MAの機能と自社のニーズとのマッチ度

MAツールを選ぶ際に重要なのは、「自社の課題を解決できるか」と「使いやすさ」です。高機能なツールは通常高価であり、その運用にはマーケティングの専門知識が必要です。特に中小企業では人手不足のため、多機能なツールを効果的に活用することが難しい場合があります。このような状況では、機能を絞ったシンプルなMAツールの方が実際の課題解決に向けて使いやすいこともあります。

5‐4. MAツールの提供会社のサポート体制

MAツールを導入する際には、提供会社のサポート体制を確認することが重要です。導入前に必要な工数や人員、必要な知識やスキルについて具体的に打ち合わせしましょう。海外のツールは多機能で複雑な場合があり、使い勝手や用語の理解が難しいことがあります。導入後に問題が発生しても、CRMやSFAとの統合が複雑であれば使用停止が難しいこともあります。運用から保守までのサポート体制やトラブル時の対応方法を導入前に明確にしておくことが、スムーズな導入と運用の鍵となります。

5‐5. MAツールの背景や目的、運用方法

MAツールを運用する際には、まず自社の目標設定を重視しましょう。企業ごとに異なる課題を解決するために、メールからのリード獲得やCVの改善などの具体的な目標を設定します。MAツールはマーケティング活動をサポートするツールであり、施策の企画とその実行に必要なコンテンツやリソースは自社で準備する必要があります。特にBtoB企業では、商品やサービスの購入までの時間を考慮し、webサイトやメールを活用したマーケティング施策の具体的な計画を導入前に詳細に検討することが重要です。

5‐6. BtoB向けか、BtoC向けか?

MAツールを選定する際に重要なのは、そのツールがBtoB向けなのかBtoC向けなのかを確認することです。顧客数や特性が異なるため、必要な機能も異なります。BtoB向けでは合理的な意思決定を支援する機能が重要であり、一方でBtoC向けでは顧客の多様な行動や意思決定に対応する機能が必要です。中小企業向けには予算に応じたプランやシンプルな機能を提供するツールがあり、導入事例を参考にすることで適切なツールを選ぶ手助けになります。

6. まとめ

MAツールの市場は年々拡大されている中で、多くの企業が導入をしています。ただ、MAツールの導入する前に、自社のビジネスモデルやツールごとの機能、費用対効果を含めて自社に適しているMAツールを検討する必要があります。また、導入後の運用方法まで含めて検討することで、MAツールを導入後に失敗する事なく、スムーズに導入/運用することに繋がります。

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Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

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