顧客管理(CRM)という言葉を一度は聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか。「顧客管理(CRM)システム」や「CRM戦略」といった言葉が多用されている一方で、顧客管理(CRM)の正確な意味や目的を理解できていないという方も多いと思います。そこで、この記事では今さら人には聞けない顧客管理(CRM)の基本から注目されている理由、さらにはCRMシステムについても解説していきます。

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1. 顧客管理とは?

顧客管理とはCRM(Customer Relationship Management)とも呼ばれ、顧客に適切な対応をすることで顧客との良好な関係を構築・維持していく仕組みのことを指します。また、CRMという言葉の使われ方は状況によって様々で、顧客管理システム(CRM)を意味することもあるので、状況に応じて顧客管理を指すのか、ツールを指すのか注意しましょう。CRMについては、下記記事にて詳しくご紹介しておりますので、是非合わせてご一読ください。

[参考記事]
・CRMとは?基本機能のの説明から導入の進め方・よくある課題までをご紹介

1-1. 顧客管理をする重要性

顧客管理は新規顧客の獲得や既存顧客との信頼関係の構築ができるビジネスを行っていくために非常に重要な事項です。新規顧客を獲得するには、過去に行った施策がどのような結果だったのかを分析して、次の施策に繋げていくことが必要ですが、その分析を行うためのデータを管理する際には、顧客管理の仕組みが整備されていないと実現できません。また、既存顧客との信頼関係の構築においても、顧客の属性や購買履歴などの情報から、各顧客の興味関心を引くアプローチを行わなければなりませんが、このケースにおいても顧客管理の仕組みが必要になります。つまり、新規/既存のどちらの顧客においても、顧客の詳細な情報や過去の施策による反応や購買履歴を一元的に管理できる顧客管理の仕組みが必要不可欠であると言えます。

2. 「顧客管理システム(CRM)」とは?

1. 顧客管理とは?」で解説した顧客管理を実現するためのシステムを「顧客管理システム(CRM)」と呼びます。顧客管理(CRM)システムには、顧客の情報やその顧客の購買履歴、施策による反応の全てのデータを蓄積/管理することが一般的です。例えば、顧客の年齢や性別、性格、好みに限らず、購入履歴、セミナーやイベントへの参加履歴、営業の訪問履歴、問い合わせ履歴なども合わせて管理できます。

2-1. 顧客管理システムの動向とは?

従来では、オンプレミス型と呼ばれる、自社専用にカスタマイズした顧客管理(CRM)システムを導入することが主流でした。しかし、オンプレミス型は、企業ごとのビジネスモデルや業務フローに合わせて開発するため、高額な費用がかかってしまうため、多額の予算を捻出できる大手企業のみがCRMシステムを導入できていました。

最近ではクラウド型と呼ばれるインターネットを介してシステムを利用できる形式が増えてきており、CRMシステムを安価で導入できるようになってきています。そのため、多額の予算を捻出しにくい中堅・中小企業もCRMシステムの導入が盛んになってきています。

3. 顧客管理(CRM)が注目されている理由とは?

この章では、顧客管理が注目されている理由、必要とされている理由を解説していきます。

3-1. LTVを向上させることができる

顧客管理が必要とされる一番の理由は、LTVの向上に寄与できる点です。一般的に、新規顧客の獲得は既存顧客へのアプローチに比べ、5倍ほどの販売コストがかかると言われています。さらに、現代では商品の品質での差別化が難しく、商品価値よりもその商品に付随するサービスなどが注目される傾向にあるため、一度顧客が離れてしまうと取り戻すことが難しくなっています。このように、既存顧客といかに信頼関係を維持し続けるかが重要になっている昨今において、既存顧客に関するデータを収集/管理し、そのデータに基づき各顧客1人ひとりに対して適切なコミュニケーションを行うことで、購買回数や購買単価を向上していこう、ひいてはLTVを向上していこう、という取り組みが増えてきています。このようなOne to Oneマーケティングを実現する基盤としてCRMに対する注目が高まっています。

3-2. 顧客のニーズに合った商品開発やサービス提供ができる

顧客管理では、顧客の属性情報だけではなく、商品やサービスに対する満足度や顧客推奨度(NPS)といった情報も管理することが出来ます。そのため、どのような顧客が自社の顧客となっているか、それぞれの顧客が商品やサービスに対してどのような感想を持っているかを分析することで、顧客のニーズを把握することができます。把握した顧客のニーズをもとに、より多くのニーズを満たす商品の開発やサービスの提供を行うのに役立てることができます。

下記資料では、DREAMBEER様がCRM基盤構築を実現し、実際に成果を創出した裏側をご紹介しておりますので、こちらも是非合わせてご一読ください。

4. 顧客管理(CRM)システムを導入するメリットとは?

この章では、顧客管理(CRM)システムを導入するメリットを3つ紹介します。

4-1. 顧客情報の蓄積ができる

顧客情報は、企業にとって「財産」とも呼べるものです。顧客の情報をもとに、企業の戦略を決め実行していくことが多い昨今においては、どれだけ多くの顧客情報が存在するかが重要とも言えます。CRMシステムを導入することで、マーケティング担当や営業担当など、それぞれで管理していた顧客情報を一元的に管理できるようになり、企業内に存在する全ての顧客情報をもとに、企業の戦略の立案や実行を推進することが出来るようになります。

4-2. 顧客情報の共有ができる

CRMシステムでは、企業内の各部門を跨いで顧客の情報を参照することが一般的です。そのため、部門間や担当者間での情報格差がなくなるというメリットや、CRMシステムに顧客情報を登録するだけで他部門への情報連携ができるというメリットなどが生まれ、部門間のやりとりにかかる時間を削減することができます。

4-3. 属人化の防止ができる

CRMシステムの導入は業務の属人化の防止にもつながります。顧客に対して営業等のアプローチを担当していた社員が退職したり、病欠になってしまった場合に、顧客の基本情報や過去の情報がわからないために、業務を継続できないといった事象がよく発生します。一方で、CRMシステムに顧客の情報やアプローチ状況が格納されていれば、その情報を確認することで、業務を引き継ぐことが可能になります。

5. 顧客管理(CRM)を質の高いマーケティングに繋げるポイントとは?

顧客管理を適切に行うことができれば、質の高いマーケティングを実行することも可能になります。ここでは、顧客管理をマーケティングに繋げる上でのポイントを2つ紹介していきます。

5-1. 購買履歴によってセグメンテーションする

マーケティング活動を実施するにあたり、顧客全員に画一的な販売促進施策を展開するよりも、顧客1人ひとりのニーズに合わせた販売促進活動を実施する方が高い効果が見込めます。

そこで課題となることが、顧客1人ひとりのニーズをどのように把握するか、という点ですが、顧客のニーズを把握するための方法の1つに購買履歴の把握があります。購買行動は、顧客のニーズの表れともいえますが、過去の購買履歴をもとに、どのような商品を買ったのか、どのような嗜好があるのかを分析し、セグメンテーションをしていき、セグメントごとにアプローチ方法や内容を変えることで、マーケティング活動の質を向上することができます

5-2. webサイトの行動履歴によってセグメンテーションする

購買履歴以外にも、webサイトの行動履歴も顧客のニーズを把握することができる情報と言えます。webサイトへのアクセス履歴や、アンケートやキャンペーンへの反応といった行動履歴は、顧客の嗜好が反映されることが多いためです。例えば、ECサイトのアクセス履歴を確認してみたところ、購入までは至っていないものの、同じ商品のページを何度も訪問していた場合は、その商品を購入するかどうかを迷っていると想定することが出来ます。

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6. 顧客管理(CRM)システムを選ぶ際のポイントとは?

ここでは、CRMシステムを選ぶ際のポイントを3つ解説していきます。

6-1. CRMシステム自体の使いやすさ

CRMシステムに限らず、システムを導入する上で、実際に使用する担当社員にとって使いやすいかどうか、という点はかなり重要なポイントです。担当社員が使いこなせないと、導入したにも関わらず、使われず放置されてしまい、導入コストや運用コストだけがかさんでしまう結果になってしまいます。ITやシステムへのリテラシーは人によって異なるため、自社の担当社員にとって使いやすいシステムであるかどうかの確認は必ず行いましょう

6-2. CRMシステムの機能の充実度

システムの導入には必ず目的がありますが、その目的に合ったシステムを選定しているかどうか、という点もとても重要です。CRMシステムには様々な機能がありますが、その機能の中から、システム導入の目的を満たす機能があるかどうかは必ず確認しましょう。一方で、自社では使わない機能が多すぎても使いづらさを生む要因にもなるため、導入初期においては、自社が求める機能を網羅しているシステムの中で、スモールスタートしてみることをおすすめします。

6-3. CRMシステムの導入/運用コスト

システムの導入・運用には必ずコストがかかります。CRMシステムには様々なメリットがある一方で、企業のフェーズによってはあまり効果が発揮されない可能性もあり、コストメリットを享受できない可能性もあります。また、不要な機能を搭載しているシステムを選んでしまい、コストが回収できないというケースもあります。そのため、CRMシステムを検討する際に、高機能ではあるがとても高価なシステムを導入するというよりも、必要最低限の機能で比較的リーズナブルであるシステムを選定するようにしましょう

7. 顧客管理(CRM)システムを導入するためのステップ

CRMシステムの有用性が理解できたところで、続いてはCRMシステムを導入する流れを解説していきます。

7-1. ステップ① 「利用目的」「最低限必要な機能」の明確化

まず最初に、利用目的と必要な機能を明確にしましょう。目的が曖昧なままでは、自社に合ったシステムが見つからなかったり、適合しないシステムを選んでしまう場合があります。

関係者間で「自社の課題がどこにあるのか」「何のためにCRMシステムを導入するのか」の議論を行い、共通の認識を持つことをおすすめします。よくある状況として、上司は「顧客の離脱を減らすために施策を行いたい」と考えているにもかかわらず、現場の社員は「リピーターを増やすための施策を行いたい」と認識がずれていることが大いにあります。こういった状況では、関係者間でCRMシステムに必要な機能の認識が変わってしまい、選定に時間がかかてしまうことになってしまいます。また、目的を明確化しておくことで、導入後の効果測定も行いやすくなります

7-2. ステップ② 利用人数の把握

CRMシステムの導入にあたっては、運用の体制をあらかじめ決めておいた方がよい場合が多くあります。CRMシステムには、部署を超えての連携が必要になる場合があるため、何人がCRMシステムを利用するのか、またそれぞれがどのような役割担うのかをしっかり決めて、把握しておく必要があります。また同時に、担当社員へのCRMシステム定着や運用させるための責任者も決めておくと良いでしょう。

7-3. ステップ③ CRMシステムの選定

次に、CRMシステムの選定を行っていきます。ステップ①で導入の目的や必要な機能を明確にしてありますので、それをもとに自社に合ったCRMシステムを探していきます。ここでのポイントは複数のCRMシステムを候補にあげることです。当然ですが、CRMシステムは会社ごとに特徴が異なります。複数のCRMを候補として選び出し、それぞれの特徴を比較し、一番自社にとってのメリットが大きなものを選定していきましょう。

下記資料では、システムを選ぶ際に押さえておくべきポイントを詳しくご紹介しておりますので、こちらも是非合わせてご一読ください。

7-4. ステップ④ 運用テストの実施

CRMシステムの選定が完了したら、次は運用テスト行いましょう。クラウド型のCRMであれば、無料トライアルを利用できる場合が多くありますので、そのようなトライアルを活用することで、まずは特定の業務において利用を開始し、担当社員の実際の使用の感触等と確認しましょう

7-5. ステップ⑤ 導入開始

CRMシステムの運用テストで問題なければ、本格的な導入となります。導入後は、必ず効果測定を行いましょう。効果測定を行いつつPDCAを回し、必要に応じて業務改善や工夫を行っていきましょう。

7-6. 導入後も丁寧なサポートが必要

システムは使いこなしてこそ導入した価値があると言えます。CRMシステムに限らず、新しいシステムの導入は少なからず混乱が起きてしまいます。その際に、ベンダーが丁寧にサポートしてくれるかはかなり重要です。

国内企業であれば、トラブル時の対応などが厚い場合が多くあります。例えば、問題が起こった時に電話やチャットでやり取りが行えると、大事に至る前に解決することが可能になります。また、定期的なサポートがある場合は、トラブルを未然に回避することもできます。

8. まとめ

顧客管理(CRM)の基本から注目されている理由、CRMシステムについて解説してきました。顧客管理を徹底して行っていくと、新規/既存の顧客のどちらに対しても良い効果を得られます。自社と関係性が良好になった顧客は、企業にとって何よりの財産になります。CRMシステムを導入すれば、顧客の情報を効率的に管理できるでしょう。適切に管理した顧客の情報を有効活用し、顧客と良好な関係性を構築いて、売上の向上を目指していきましょう。

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に 存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで、一元的に取得・統合・活用・分析することが可能なSaaS型データマーケティングプラットフォームであり、BtoC業界を中心に、様々な業種・業態のお客様にご導入頂いております。

Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

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