2018年3月にスタートした「b→academy」。10月23日、東京・五反田にて第5回目の講義が開催された。企画責任者を務めるチェアマンとして、オイシックス・ラ・大地株式会社のCMT(チーフマーケティングテクノロジスト)兼 株式会社フロムスクラッチCIO(チーフイノベーションオフィサー)西井 敏恭が開講の挨拶をした後、株式会社ニューズピックス マーケティングユニットを率いる菊地 幸司 氏よりお話をいただいた。「b→academy」では、「データやテクノロジーを活用したマーケティングを当たり前にする」というミッションを掲げ、最先端マーケティングに関する知や事例のシェア、マーケター同士の交流を行っている。今回も約85名のデジタルやデータに携わるマーケティングリーダーが集まった。イベントの詳細な模様は後日レポートが公開されるが、今回は講義の概要をご報告する。

Lesson5
ニューズピックスの“すごい”データマーケティング
– ユーザー数300万人急成長サービスを支えるデータ分析 –

ビジネスパーソンに愛される経済メディア成長の裏側

今回のb→academyでは、これまでデジタルマーケティング支援会社で、Webディレクターやモバイルコンテンツの運営、データ・ドリブンマーケティングでのEコマース事業立ち上げ・黒字化までをご経験されてきた株式会社ニューズピックス マーケティングユニット マネージャー菊地 幸司 氏にご登壇頂いた。 

NewsPicksと言うとビジネスパーソンの多くが日常的に愛用し、世界的にも注目されているソーシャル経済メディア。オリジナル記事や動画NewsPicksBook、NewsPicksアカデミアなど、オンラインから書籍の出版、リアルイベントまで、多様な企画を次々と打ち出しながら4年で73,000人の有料会員を有するサービスとして、その魅力的なコンテンツや施策により急成長を果たしてきた。今回のb→academyではなかなか語られることのない人気サービスの成長の裏側に潜むリアルな試行錯誤に迫った。

ベンチマーク相手がいない中での施策実施と結果分析

前半の講義ではNewsPicksのビジネスモデルや会員構成といった概要、そして最近話題となった広告施策の背景や実施結果についての説明からスタートした。その後、菊地氏の主なKPIである新規有料会員獲得数を伸ばすための取組みについて語られた。

菊池氏が何度も繰り返したのは、同じようなビジネスモデルのベンチマークがいない中で、ユーザーにとっての理想を追い求めるところからアイディアを生み、迷ったらまずは挑戦するというNewsPicksの社風とも言える点だ。スピード重視で施策をトライしてみて、実施後に“正しい数字で結果をふりかえる”ことが重要だと強調した。

セッションは途中、NewsPicksが直面した「学生会員を増やしたい」という課題について、参加者同士のディスカッションを挟んだ。学生会員を増やすのためのアイディアが会場から多数発表された後で実際に同社で成功したポイントについて解説され大いに盛り上がった。

講義の最後には参加者のマーケターの皆さんから、同社が今のフェーズで意識しているKPI,KGIや、全社でデータを見る文化作りのポイント、継続率向上のために行っている取組についてなど多くの質問が飛び交った。詳細版のイベントレポートでは、菊地氏が今回紹介した3つの施策について、失敗談も交えながら意思決定の背景や、成功に導くためのポイントについてその詳細を一部公開予定だ。

Marketing Leader’s Review

参加者の方に講義に参加したご感想や、今回のインプットのポイントについてお伺いした。

先入観で判断せず顧客志向・データ重視で意思決定

3回目の参加となりました。いつも良い機会を提供して頂きありがとうございます。NewsPicksのマーケティングって何をしてるのだろうか?と興味があり参加させて頂きました。さよなら、おっさん。の広告コピーの反響の話に始まり、会員獲得がマーケティング部の一つの目標とのこと。その中で、実際に行った、大学生獲得向け施策を披露。披露前に、参加者間でのディスカッションをしてから、答え合わせをするやり方は臨場感があり、楽しかったです。私はアットホームの方と浦和レッズの方と色んなアイデアを話合いました!答え合わせは、実際、一番大学生が一番時間を使っているLINEやtwitterでの広告効果よりも、社会人と繋がる目的での活用をし始めるFacebookの効果が良かったのはマーケターとして考えさせられる内容でした。お話を聞いていて、感じたことは、あまり先入観を持たず愚直にトライして結果を見て、学び、次を考える、ある意味PDCAを回すことを意識して、基本をしっかりとやられてるんだな〜と感心しました!

西井さんとスピーカーの菊地さんは昔、こういう勉強会での知り合いとのこと。やはり人脈は大切。そういう意味でも、勉強会の後、そのまま会場で懇親会に移り参加者と名刺交換して交流出来る、この会は有意義に感じました!また、参加させてください!
(カラビナハート株式会社 森 洋平 氏)

[おすすめ記事]
コンテンツマーケティングの必要性と成功事例!

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に 存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで、一元的に取得・統合・活用・分析することが可能なSaaS型データマーケティングプラットフォームであり、BtoC業界を中心に、様々な業種・業態のお客様にご導入頂いております。

Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

Event Overview

開催日時 2018年 10月 23日 (火)

多くのビジネスパーソンに愛され、世界的にも注目されているソーシャル経済メディアNewsPicks。オリジナル記事や動画、NewsPicksBook、NewsPicksアカデミアなど、オンラインから書籍の出版、リアルイベントまで、多様な企画を次々と打ち出しながら4年で73,000人の有料会員を有するサービスとして、その魅力的なコンテンツや施策により急成長を果たしてきました。2017年にジョインした菊地氏は「記事編集チームも、マーケターも、開発も、全社がデータのもとに一丸となって施策のレビューを行い立案をしていくデータ・ドリブンなチームを作らなければこの成長は続かない」という課題感を持ち、データで語れる組織づくりを進めています。前例がない施策をどのように評価するのか、どの顧客ターゲットに、どのような施策を仕掛ければ成功するのか、NewsPicksが実施してきたマーケティング施策とそのアイディアに至った背景を、データで紐解きながら解説頂きます。

Speaker Profile

  • 菊地 幸司

    ニューズピックス

    マーケティングユニット マネージャー

    Web制作会社でWebディレクター、モバイルコンテンツ運営 会社にて新規事業開発を担当。インタラクティブエージェンシーに合併後、Eコマース事業を立ち上げ、 データドリブンマーケティングにより黒字化。 その後大手国産自動車メーカーにてグローバルでのデジタルマーケティング戦略立案、輸入車メーカーのデジタルエージェンシーとして、デジタルマーケティング全般を支援。 2017年12月より現職。

About b→academy

b→academyは“Innovation・Data・Digital”をテーマに取り上げるマーケター育成のためのスクール。
従来のマーケティングのトピックにテクノロジーの要素を取り入れることで、データマーケティングの集合知を創ることを目指しており、当アカデミーのチェアマンは、オイシックス・ラ・大地株式会社のCMT(チーフマーケティングテクノロジスト)兼 株式会社フロムスクラッチCIO(チーフイノベーションオフィサー)西井敏恭が企画責任者を務める。今後継続的に開催されるこのイベントでは、“データ経営時代”の先頭を走るマーケターを招き、最先端のトピックを取り上げる。

https://bdash-marketing.com/seminar/b-academy/
Category
Tag