営業担当にホットリードを送ったものの、
「これまでのクライアント像とズレがある」
「リストに電話をしてみたが、一向にコンバージョンしない」
と言われた経験はないでしょうか。

スコアリングを行うために多大なコストをつぎ込んでいるにもかかわらず、せっかく抽出したホットリードが活用されていない、なんて事態は起きていないでしょうか。

そこで今回は、成果につながるスコアリングをどのように行えばよいかお伝えしたいと思います。

目次
◯スコアリングでリードを整理し、活用しましょう!
◯スコアリングの因数分解
◯目的から逆算の初期運用設計
○本運用の前に設定の見直しを!
◯運用改善も初心を忘れずに
◯スコアリングは全社改善

◯スコアリングでリードを整理し、活用しましょう!

多くのマーケターのみなさんは、集めたユーザー情報の評価や分析をしてホットリードを抽出していると思います。
そのために、日々、ランディングページを改善したり、セミナーの開催など施策を行ったりしていることでしょう。

しかし、苦労して獲得したリードは会社の成果に結び付いているでしょうか。
せっかく抽出したホットリードにも関わらず、営業成績に結びつかない、営業が活用してくれない、といった苦い経験をした方もいるでしょう。

そこで、今回は、リードに優先順位をつけ、ホットリードを割り出す“スコアリング”のコツに関してお伝えしようと思います。

◯スコアリングの因数分解

【企業がスコアリングする目的】
そもそもスコアリングとはなんでしょうか。
「お客様候補を、購買まで段階的に点数化し、リストの中でランキング化するもの」です。

たくさんのお客様候補を点数化し、優先順位をつけることで、営業の効率化やマーケティング施策のROI向上につながります。

【スコアリングのやり方】
では、どうやって点数付けするのでしょうか。

観点は、「属性」「行動」です。
それぞれ、例えば「年齢や性別」「webアクセス」や「メール開封」が当てはまります。

「行動」はもう少し細分化できます。
チャネルが”オンライン”なのか、”オフライン”なのかでも異なりますし、どんな行動を、どれくらいのペースで、何回したのか、といった「内容」「時間」「量」で分解することができます。

それらを図にしてみると以下のようになります。

つまり、

属性(企業、担当者)×行動(オンライン、オフライン)を評価することでスコアリングされるのです。

◯目的から逆算の初期運用設計

スコアリングを導入するときに多くの場合は、
「どれくらい細かく行動指標をつくるか」
「各指標を何点にするか」
に悩まれるかと思います。
しかし、これらは2つの要素を抑えるだけで解決します。

それは、
・ホットリードとは何か
・ホットリードになるためにはどんな条件が必要か
です。

スコアリングができるまでの全体の流れは次のように整理されます。
 ①ターゲットの選定
 ②ホットリードの定義
 ③ステージ遷移条件
 ④スコアリング設計
 ⑤キャンペーン設計

この中でとりわけ大切なのが、以下の2つです。

【②ホットリードの定義】
商材の種類と言ったビジネス形態、セールスのリソースと言った企業の内部構造によっても異なります。
社内トップセールスのノウハウを参考に策定すると良いでしょう。

【③ステージ遷移条件】
ゴールであるホットリードの状態を定義できているので、それまでに、どんな行動が必要なのか段階的に点数を配分します。

◯本運用の前に設定の見直しを!

実際にセールス・マーケティング戦略に活かす前に、「チューニング」と呼ばれる試行期間を設けましょう。

【チューニングとは】
先ほどの初期運用設計で決めた、スコアリング設計の暫定運用の期間のことです。
ホットリードの定義があっているか確認するために、必ず行ってください。

初期設定では、正確でないホットリードを抽出してしまっている可能性があります。
その結果、営業成果に繋がらず、セールスの人がスコアリング結果を使用しなくなることもあります。

〇運用改善も初心を忘れずに

運用していく中で、次のような場合はどうすれば良いでしょうか。
以下の2ケースで具体的に考えてみましょう。

【1.ターゲットが複数できた場合】
例えば、事業拡大に伴いセールス・マーケティング活動にもよりリソースを割けるようになりました。
その結果、問い合わせがあった顧客だけではなく、問い合わせ前の見込層の動向も追うことになりました。

この時、スコアリングする指標を各ターゲット事に追加しなければいけません。

【2.スコアリングしたい指標が増えた場合】
ターゲットが増えなくても指標が増えることはあります。
例えば、ブログのコンテンツの種類が増えてきたので、各種類ごとに解析をして、顧客は何に興味があるのか追跡したくなることもあるでしょう。

この場合、初期設定時に定めた「ホットリードの定義」または、「ステージ遷移条件」のどちらかを固定して再度配点を行います。

◯スコアリングは全社改善

スコアリングはマーケティング部署がセールス部署のために行うのではなく、協働して無休のトップセールスを生み出す施策なのです。

とはいえ、マーケティング部署とセールス部署が分断されてしまっている、
もしくはうまく機能分担できていない企業もあります。
その場合、架け橋をしてくれる第三者を用意してもよいでしょう。
例えば、弊社の場合、会社の目的に沿った導入や運用改善が行えるよう併走コンサルティングも行なっています。

このように、単なるマーケティング戦略の見直しだけではなく、成果のための社内交流のきっかけとして、スコアリングの導入・運用改善を捉えてみてはいかがでしょうか。

【参考】ホットリード獲得のために
【マーケター必見!】営業が喜ぶホットリードとは?

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に 存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで、一元的に取得・統合・活用・分析することが可能なSaaS型データマーケティングプラットフォームであり、BtoC業界を中心に、様々な業種・業態のお客様にご導入頂いております。

Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

Category
Tag