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2018.03.13

【マーケターの95%が躓く】
RFM分析に欠かせないステップとは?

言わずと知れた、顧客分析の黄金フレームワークであるRFM分析。

しかし、調べてもRFM分析の具体例はほとんど見つからず、出てくるのは当たり障りのない解説記事ばかりではないでしょうか。

RFM分析はとてもシンプルで強力な分析手法ですが、実は簡単には使いこなせない理由があるのです。

本記事では、RFM分析を改めて簡単に解説しながら、どのような点に気をつけて分析を進めれば、思い通りの分析が出来るのかを具体例を交えて丁寧に説明していきます。
記事の最後にはツールの紹介も行っているので、自社のデータに対してRFM分析をしたいと考えている方は是非参考にしてください。

1.RFM分析とは?
2.RFM分析の準備
3.RFM分析の事例
4.RFM分析の落とし穴
5.  RFM分析のためのBIツール6選

1.RFM分析とは

RFM分析とは、ある一定期間における、
Recency(最新購入日)/ Frequency(購入頻度)/ Monetary(購入金額)
の3つの指標で顧客を分類する方法です。

RFM分析がここまで有名になったのは、LTVを向上させるために必要な要素が網羅された分析手法だからです。

詳しく説明していきます。
現代の市場には様々な商品やサービスが溢れており、一度消費者が購入や利用をしたとしても、すぐに次の商品・サービスに目が移り顧客は離れていきます。 消費者はあらゆるところで商品・サービスとの接点を持つので、少しでもマーケティングの手を緩めれば、顧客はすぐに離反してしまいます。

以上を踏まえると、現状の優良顧客を維持し、一般顧客を育成して優良顧客にする仕組みがなければ、売れ続ける仕組みは出来ないと言っても過言ではありません。ビジネスモデルにもよりますが、LTVを向上させることが現代のマーケティングにおいては鍵となります。

そこで生まれたのがRFM分析という分析方法です。
R・・・購入が最近であればあるほど
F・・・購入の頻度が高ければ高いほど
M・・・購入金額が大きければ大きいほど
この3つの観点から優良な顧客であるかどうかを分析することが可能になります。

上記の指標を用い、顧客をクループ化することで、
・優良顧客への最適なアプローチ
・離反顧客や休眠顧客をアクティブにする施策
が出来るようになります。この施策こそが、LTVの向上に直結するのです。

※RFM分析の活用方法については【顧客分析の第一歩】いまさら聞けないRFM分析の活用方法とは?をご覧下さい。

2.RFM分析の流れ

簡単にRFM分析の概要を説明しましたが、実際にはどのように分析を進めていくのでしょうか。
まずはRFM分析の下準備の方法を、データの観点から4つのプロセスに分けて説明していきます。

2-1.顧客ランク付け

業界や業種ごとにR/F/Mのそれぞれで基準を作成します。
RFMの3つの観点のうち、それぞれがバランスよく必要とされる場合もありますが、重要度が偏る場合もあります。
高級な商品を扱うアパレルサイトなどでは、購入頻度(F)よりも購入累計額(M)が重要視されるといったことが起こりうるので、ランク付けのバランスは会社によって考慮する必要があります。

2-2.データ定義

分析をする際に、どのようなデータが必要になるかを定義します。
その際、自社が保有している有り合わせのデータだけでなく、既存のデータを組み合わせた新たな指標を設けることも多くあります。オンラインとオフラインでデータの集計方法や格納場所が異なる場合などは、単体での情報を分析しても価値は無いので、それらのデータを統合した包括的なデータを基に定義を行うべきです。

2-3.データ収集

他部署や、実店舗を持つ業種ではPOSレジや会員カードの情報を抽出する必要があります。
この際、データの一元管理を行うためのDWHがあると、毎回他部署への確認やオフライン情報の参照を必要とせずにデータ管理を行うことが出来ます。

2-4.データ統合

R/F/Mの3つの観点で抽出したデータを統合します。
様々なチャネルを持つ場合はそれぞれのデータを統合することで分析を行うことが出来ます。
データを自由に組み合わせ、見たいデータを即時に取り出すためのプライベートDMPを構築していると、統合されたデータを簡単に参照することが出来、施策を即時で打つことが出来ます。

プライベートDMPについてはプライベートDMPについて知る ~概要から導入、活用方法まで~の記事をご覧下さい。

2-5.RFM分析をするために最も重要なポイント

以上の4つの流れの中で、最も重要であり、RFM分析をする際の落とし穴が「データ統合」になります。
データを蓄積する部署が異なったり、オフラインとオンラインで流通チャネルが異なる場合は、それらのデータを統合しなければ包括的で意味のある分析は可能となりません。しかし、データの統合を手動で行ったり、部署間でツールを使い分けていたりすると莫大な工数がかかります。せっかくRFM分析をしようと思ったのに、分析が可能になるのは1ヶ月後。という話は稀なことではありません。
また、マルチチャネル・オムニチャネル化したビジネスモデルであればある程、オンライン/オフラインの統合が必要なため、RFM分析の難易度は格段に上がります。

3.RFM分析の事例

アパレル業界の事例紹介

RFM分析の重要なポイントも理解したところで、先程のRFM分析の流れを、一企業に落とし込んだらどうなるかという観点で説明します。
今回はアパレル業界を題材にしますが、どの企業でも共通する部分は多いので、是非参考にしてください。

3-1. 顧客ランク付け

まずは以下のような観点でランク付けをします。

R…最新購入日
アパレルの場合はシーズンやセールが最新購入日に関わってくるので注意が必要です。
価格帯が高いブランドであれば比較的時期が空いても優良顧客と言えますが、小物や雑貨などを中心に扱っているリーズナブルなブランドであれば時期のセグメントはより細かくなります。

F…実店舗(持っている場合)とECサイトの合計購入回数
こちらも価格帯の高いブランドでは年間で4~5回の購入が多いかもしれませんが、ファストファッションなどのブランドであれば4~5回は少ないと判断されるかもしれません。

M…累計購入金額
購入頻度が比較的多い場合、1年間の合計購入金額といったように時期を区切ることも多くあります。

3-2. データ定義

上記のランク付けを基にどのようなデータが必要かを定義します。

実店舗とECサイトでデータがバラバラに存在している場合でも、精緻な分析をするためには合算したデータが必要になります。
例えば、「直近1年間でECサイトでは全く購入をしていない顧客」はECサイトのRFM分析には有効ですが、ECサイトの購入をしていないだけで、実店舗での購入は頻繁に行っているかもしれません。

このように、データが統合されていない状況では、休眠顧客と判断されたとしても全体の売上ベースで考えるとそうではなかった。というケースが多くあり、単一チャネルでのデータ定義は往々にして意味を成しません。

それどころか、単一チャネルでの分析は適切な施策を打つ上での弊害ともなります。
実店舗をよく利用するお客さんに対して、ECサイトのみのRFM分析を行ったことで休眠顧客だと判断し、アクティブにするためのメール施策やプッシュ通知を行った結果不快感を与えてしまうなど、データが統合されていない状態でのRFM分析はむしろ危険です。

3-3. データ収集

データの定義が出来たら、続いてデータの収集に移ります。
各部署やオフライン、オンラインに関わらず必要なデータを収集します。
それぞれの部署でデータがバラバラに管理されている場合、都度都度集めていくのはとてもコストがかかるので、各部署や部門のデータを全て1つの場所で管理するのが良いでしょう。最初にデータを集めてしまえば、それ以降データ収集の手間はなくなります。

3-4. データ統合

定義と収集が完了したら、データの統合を行います。
顧客IDやメールアドレス、電話番号に紐付けて各部署や部門のデータを統合していきます。
どのようなデータをどのように活用するのかについては、プライベートDMPを導入していれば、DWHと連携して施策を打つためのあらゆるデータを瞬時に参照できます。これによってRFMそれぞれの観点を総合的に見ることが出来ます。

4.RFM分析の落とし穴

RFM分析は優良顧客を見極め、休眠顧客を掘り起こすクリティカルな分析の手法となりますが、分析に時間をかけすぎて施策を打つのが遅れるということが起きては本末転倒です。しかし、あまりにも多くの企業やマーケターがRFM分析の最も重要な部分を疎かにしてしまうので、正しい顧客分析は出来ていません。

データが統合されていない状態でデータの定義をしたとしても、各部署にデータ抽出を依頼して、実際に送られてくるのが1週間後、統合するまでに1週間といった具合に、全てのデータを集めて、管理するだけで莫大な時間がかかります。このように、データが揃わなければ、いくら素晴らしいビジネスをしていてもPDCAが回りません。また、特定の人しかデータにアクセス出来ない場合、さらに工数と手間がかかります。これでは、データを使った顧客分析どころか、レポート作成に終始してしまいます。

そのような状態でRFM分析を行おうとする企業が多いため、データ統合が落とし穴となって先に進むことが出来ません。
データの迷宮に迷い込んでしまうと、抜け出すのは簡単ではありません。逆に、すばやくデータを定義、抽出、統合を行うことが出来る場合、RFM分析を意のままに操ることができるでしょう。顧客のセグメントを的確に分け、正確な施策を打つことが出来ます。

上記を踏まえ、RFM分析のポイントを以下にまとめます。

○RFM分析をする上でのポイント

・オフライン/オンラインに関わらず全てのデータを参照する
・管理統合を1つの場所で行い、すぐに参照できるようにする

5.RFM分析のためのBIツール6選

これまでRFM分析について具体例を交えて説明してきましたが、その中でオンライン/オフラインに関わらず、すべてのデータを統合した状態で分析を行う方が良いということが分かったと思います。
もちろんデータの統合は手動でも可能ですが、データの量が膨大であったり、各部署で持っているデータがバラバラな場合、DWHなどのツールを使って統合することをオススメします。

では最後に、RFM分析に有効なBIツールを6つご紹介いたします。
チャネルが複数ある場合はDWHを使ってデータを一元管理する必要がありますが、そうではない場合、DWHは導入の必要性がないためDWHの有無で3つずつ紹介いたします。

      1. DWHあり

  • QlikView

レポート作成機能やダッシュボード機能のほか、DWH機能も含まれるためデータベースが不要です。オンプレミス型のためカスタマイズも細かく可能です。最小価格は250万円からとなります。

  • DOMO

レポート・ダッシュボード機能のほか、データクレンジング機能やデータ統合基盤としての機能が備わっています。共同作業ができるコラボレーション機能やアラート機能、メール通知機能も搭載されています。

  • b→dash Lite

データの収集・統合のみならずBI機能やマーケティングオートメーション機能などマーケティングに必要な機能がAll in Oneで搭載されています。DMPとDWHが付いて月額5万円からの導入が可能です。

      1. DWHなし

        1. Yellowfin

分析に必要なレポーティング機能やダッシュボード機能だけでなく、複数人で共同作業できる機能やチャット機能、採決機能が備わっています。分析の際には手動でのデータ統合が必要となります。Google AnalyticsやSalesforceといった3rdパーティーデータとも連携可能です。価格は、5ユーザーあたり月額25000円です。

        1. MotionBoard

分析機能やダッシュボード機能のほかに、帳票基盤ソリューション「SVF」、帳票クラウド「SVF Cloud」と連携することで帳簿、伝票などの帳票レポートを作成できます。機能の種類が豊富ですがその場限りのデータ抽出や複雑な分析を行うことができずあらかじめ設定されている分析方法でしか分析できません。
初期費用100,000円、ライセンス料はプランによって異なりますが、価格は10ユーザーで30,000円から90,000円です。

        1. Tableau

UI/UXが非常にわかりやすいため、誰でも簡単に扱うことができます。データ統合基盤は備えていないため、データの整備に時間がかかります。バージョンによりますが、1ユーザー当たり年間約5万円から10万円ほどかかります。

BIツールについてもっと詳しく知りたい方は、【BIツール徹底比較!】これを読めば、機能の違いがわかる 主要国内BIツール5選をご覧ください。

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