消費者のニーズが多様化している現代において、マーケティング施策の成果を最大化させるために重要なものの1つに「セグメンテーション」があります。この記事では、セグメンテーションが必要な理由について解説したうえで、適切な進め方などを紹介していきます。

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで一元的に管理できる他、セグメントを利用したメール配信やwebサイトの最適化を実現させることができるツールとなっています。

 

1. セグメンテーションとは?

まずはじめに、セグメンテーションとは何かについてわかりやすく説明していきます。

1-1. セグメンテーションとは?

セグメンテーションには、「区分」「分割する」といった意味があります。マーケティングにおけるセグメンテーションとは、消費者や市場を「同じような性質のグループ」に区分することです。例えば、年齢や性別、嗜好、地域といったグループで分けていくことを指します。似た言葉で「セグメント」がありますが、こちらは顧客や見込み顧客を特定の条件で分けたグループのことを指します。

セグメントについては、下記記事にて詳しくご紹介しておりますので、是非合わせてご一読ください。

[関連記事]
セグメントとは?

1-2. セグメンテーションはマーケティングでどう使う?

マーケティングにおいて、競合調査を行ったり、同じような商材を扱う企業がどれくらいいるか把握したりすることは大切です。競合企業がどのような戦略を取っているか探ることも、自社の売り上げを確保して残っていくためには重要でしょう。しかし、たとえ同じ商材であってもどのターゲットを対象にするかで競合先にも違いが出ます。例えば、化粧品の場合、スキンケアに特化しているメーカーもあれば、メイク用品に力を入れているメーカーもあるなど、さらにカテゴリーを分けることが可能です。スキンケア商品も、プチプライスと呼ばれる安価なものもあれば、高級なラインを出しているメーカーもあります。また、商品の特徴によって対象となるターゲットはさまざまです。

セグメンテーションは、自社の商材をどのような属性にターゲットすべきか判断する際に使う手法です。ターゲットを明確にできなければ、効果的に商材をアピールすることはできません。この際、準備として必要になるのがセグメンテーションです。

1-3. 顧客セグメンテーションと市場セグメンテーション

セグメンテーションは、顧客セグメンテーションと市場セグメンテーションの大きく2つに分類されます。顧客セグメンテーションは、不特定多数の顧客(消費者)を、似たような属性やニーズなどで区分することです。一方で、市場セグメンテーションは、自社の商材をどのような市場で売っていくべきか、どのような市場でアピールしたらいいか判断するために必要な手法です。

もう一つ理解しておきたいことに、顧客セグメンテーションとターゲティングの違いがあげられます。顧客セグメンテーションは、顧客の属性や地理的な変数などで区分する作業のことですが、ターゲティングとはそこからターゲットを決定する作業のことです。つまり、ターゲティングをするうえで顧客セグメンテーションは欠かすことができない作業となります。自社の商材で効果的な売り上げをアップするうえで、この2つを切り離すことはできません。つまり、顧客セグメンテーションをしない状態では、適切なターゲティングはできないのです。

 

2. ターゲィング・ポジショニングとの違い

こちらでは、ターゲティングとポジショニングをそれぞれ説明し、各要素の違いを解説していきます。また、STP分析を実施する際にもセグメンテーションからターゲティング・ポジショニングは必要不可欠な知識となるため、それぞれの関係性やプロセスも合わせて紹介していきます。

2-1. ターゲティングとは?

ターゲティングとは、セグメンテーションによって細分化された市場の中から、ターゲットとする市場を選ぶプロセスを指します。製品やサービスを市場にアプローチする際に、具体的な市場を選定することにより、製品やサービスのコンセプト、強み/弱み、競合との差別化等に有効なマーケティング戦略が立ちやすくなります。

2-2. ポジショニングとは?

ポジショニングとは、ターゲティングによって選択した市場に関する調査を行い、競合他社との関係から自社製品の提供価値を決めるプロセスを指します。例えば、競合他社の「価格」「機能」「品質」などを調査し、自社製品と比較するなどの分析を行います。このような調査を行い、自社製品に優位性がある点を明確化させることで他社商品との差別化を図ることが可能です。

2-3. ターゲティング・ポジショニングの違い

ターゲティングは、セグメントされた市場のどこを狙うかを選択するプロセス。ポジショニングは、選択したターゲット市場における自社製品の位置づけを行うプロセスです。このようにターゲティングとポジショニングの違いとしては、プロセスの違いと表すことができます。また、STP分析を実施する際は、セグメンテーションからターゲティング・ポジショニングと繋がっていくため、それぞれの工程で綿密な分析を行う必要があります。

3. セグメンテーションを進めるための4R

セグメンテーションの基本的な概要を説明したところで、次はセグメンテーションの進め方について解説していきます。セグメンテーションを上手に活用するには、細かく区切り過ぎないことがポイントです。分類が細かすぎてしまうと混乱を招き、十分な効果を発揮することはできません。その点を踏まえ、セグメンテーションで押さえておきたい「4つのR」について解説していきます。4つのRとは、「Rank」「Realistic」「Reach」「Response」の頭文字から取られたものです。セグメンテーションを進めるときは、この4つのRが重要なポイントになってきます。

3-1. Rank(優先順位)

Rankとは、優先順位のことをいいます。あらかじめ消費者を属性で分類しておき、その属性ごとのグループを重要度に応じてランク付けすることです。その際、自社にとっての重要度がランクを決めていく基準となります。マーケティングにおいて、ターゲットの優先順位を付けるのは重要なことです。そのため、Rankが有効になっていなければ効果的にターゲットを絞っていくことはできません。せっかくセグメンテーションで属性を分けることができても、優先度を正しく設定しなければ意味がありません。

「どの属性も優先したい」といった考え方があると、せっかくのセグメンテーションが意味を持たないものになります。もちろん、どのように優先度を判断するかも重要なポイントです。優先度は、自社の商材の特性や経営戦略などを考慮しながら判断していきましょう。

3-2. Realistic(規模の有効性)

Realisticとは、規模の有効性を確認する指標のことです。十分な利益を上げるには、相応の売り上げが見込めることが重要にります。たとえ、属性が自社の商材に合っていても、市場規模が小さければ事業としてのうまみは期待できません。せっかくのマーケティング施策も、労力に見合った利益が得られなければ意味のない結果で終わってしまいます。マーケティング対策を行うからには、それなりの利益が見込めるかどうかを事前に測っておく必要があります。

例えば、30代のヘルシー嗜好な既婚女性をターゲットに年商5億円を達成したい商材があるとします。属性は合致していたとしても、燃焼が5,000万円程度しか見込みがなければ対象にしたところで明らかに目標は達成できません。そこで、必要になってくるのがRealisticです。規模の有効性を確認し、十分な売り上げが期待できないと判断できれば、あらかじめ除外することが可能です。無駄を省けるだけでなく、結果が出てから失敗に気づくというお粗末な事態を避けられます。

3-3. Reach(到達可能性)

Reachとは、到達可能性について判断するための指標のことです。利益を生み出すには、ターゲットへ確実に届ける手段があるかが重要です。これは、商品を購入してもらったりサービスを利用してもらったりする直接的なものだけを指すわけではありません。商材を知ってもらうための手段も含まれます。そのため、「商材をターゲットにアピールする適切な手段があるか」という点も、重視することが必要です。

例えば、ターゲットが日本以外の地域の場合、そこで使われる言語も大切な課題となります。広告をはじめとしたマーケティング施策を考えるとき、有効な方法で商材をアピールできなければなりません。何らかの障壁があれば、せっかく商材に合ったターゲットでも顧客として取り込むのは難しいでしょう。Reachでは、ターゲットに商材をアピールする難易度や、商品を届けるための手段があるかを事前に把握できます。

3-4. Response(測定可能性)

Responseとは、測定可能性のことで「顧客から得た反応を測定できるかどうか」を測るために用います。顧客からの反応を測定するのは、PDCAサイクルを効果的に回しやすくするためです。PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つから頭文字を取った言葉で、わかりやすくいえば、この場合「顧客の反応をもとに商材を改善すること」を指します。せっかく商材を利用してもらっても、顧客にとって不満が感じられるものでは継続的な売り上げは期待できません。しかし、実際の反応がまったくわからないと、改善策を打つことができないうえに新たな開発につなげるのも難しいでしょう。

セグメンテーションの時点で、顧客の反応が測定できるかどうか確認できていれば、その後の改善点も容易に把握できるようになります。一つの商材を売るだけではなく、そこから得られる顧客の反応を分析して、その後に活かすことも考えておきましょう。

4. 顧客セグメンテーションの分類方法(変数) R

顧客セグメンテーションの主な方法は、以下の4つです。ここでは、この4つの顧客セグメンテーションの詳細について紹介していきます。

4-1. デモグラフィック(人口統計分布)

デモグラフィック(人口統計分布)は、性別や年齢、家族構成をはじめ、世帯収入や職業、学歴といった消費者の属性のことです。例えば、不動産販売なら家族構成や職業、年収で区切り、保険業界であれば年齢や家族構成などで区切るのが一般的です。

人口の動向については、国土交通省をはじめとした公的機関などで公開されているケースが多く、取得しやすいメリットがあります。そのため、日本ではよく使われている顧客セグメンテーションの方法です。デモグラフィック(人口統計分布)は、人口動態変数とも呼ばれるもので、さらに詳細に見ていくと国籍や人種なども含まれます。消費者の基本的な情報をもとに顧客セグメンテーションを行うことは、非常に重要です。単純に、職業や性別だけで分けるのではなく、同じ職業でも役職や勤続年数などを取り入れたり、既婚か未婚かで区切ったりすると、より一層詳細な結果を出せます。

4-2. ジオグラフィック(地理的変数)

ジオグラフィック(地理的変数)は、地域別に顧客セグメンテーションを行う方法です。セグメンテーションによく用いられる方法の一つで、国や地域、さらに市区町村と細かく区切っていきます。ジオグラフィック(地理的変数)では、地域ごとで見られる気候の特徴や生活習慣、文化、宗教など幅広く見ることが可能です。ジオグラフィック(地理的変数)で効果が反映されやすいのは、食品業界でしょう。同じ日本国内の同じ料理であっても、地域によって味付けは変わってきます。

例えば、うどんやそばのつゆなら関西圏は出汁(だし)をきかせた薄味が主流ですが、東北になると濃いめの味付けが一般的です。その地域ごとに根付いている食文化があり、それを理解できていないと十分な利益は見込めません。食に関しては、スナック菓子にいたるまでジオグラフィック(地理的変数)を用いることは多い傾向です。商材に向いている市場かを探るだけではなく、製品のアピールを含め提供手段を探るうえでもジオグラフィック(地理的変数)は重要視する必要があります。ただし、オンラインショップのようなインターネットを利用できる商材の場合は、そこまで意識する必要性はないでしょう。

4-3. 心理的変数

心理的変数では、消費者の嗜好性や性格、価値観、ライフスタイルとさらに踏み込んだ分析が行えます。例えば、同じ年代でもリーズナブルな商品を好む人もいれば高級品を選ぶ人もいます。休日はアウトドアでアクティブに過ごす人や、オーガニック素材を好む人など様々です。心理的変数は、こうした基本的な嗜好や価値観、性格から顧客セグメンテーションを行う方法です。

心理的変数は、現代におけるライフスタイルの多様化を考慮すると重要な方法といっていいでしょう。消費者がどのようなものを好み、選ぶのかを把握することはマーケティングに欠かすことはできません。心理的変数は、デモグラフィック(人口統計分布)やジオグラフィック(地理的変数)など他の方法とあわせることで、さらにターゲットを絞りやすくなります。また、新たに商品開発を行う際も心理的変数で得たデータの活用は可能です。実際には、アンケートなどをもとにした結果から心理的変数を探っていくことが多いといえます。

4-4. 行動変数

行動変数は、顧客の反応や行動パターンをセグメンテーションしたいときに用いる方法です。行動変数は、オンラインショッピングで活用されることが多く、購入や利用の経路や頻度、時間帯などの把握が可能です。例えば、初めてオンラインショップを利用した人がどこから自社のサイトにたどり着いて購入したのかというものや、顧客として何度か利用履歴があれば、1カ月あたりの頻度や利用の多い時間帯などが挙げられます。行動変数を用いやすくなったのは、顧客の行動がオンラインへと移行が進んだことにより、デジタル化できるようになったことが要因です。

行動変数は、顧客の利用回数や利用金額などをもとにヘビーユーザーかどうかの判断も可能です。サービスであれば、一定の時期だけ特定して利用するのか、毎週末使うのかといった利用サイクルについても把握ができます。

5. 高まる顧客セグメンテーションの必要性

現代に生きる人々の趣味や嗜好、考え方は多様化してきており、単純に年代や性別といったカテゴリーだけで括ることは難しくなっています。例えば、一般的に20〜30代の既婚者なら子どもを産んで育成する世代と考えることはできますが、必ずしもそうではありません。なぜなら、実際には子どもを持たない選択をする夫婦がいるなど、何に生きがいを持つかは人によって異なるからです。

このように、現代は働き方や情報収集の方法、休日の過ごし方なども個人差が多く、的確にニーズを捉えていくのは難しい時代となってきています。それだけに、選択肢もたくさんありビジネスチャンスが多いともいえるでしょう。

一方で、ターゲットの選定が非常に重要になってきていることもたしかです。同じカテゴリーの商材でも、特徴の違いによってターゲットも変わってきます。そのことに気づかずに、的外れな市場で展開を図っても、目標通りの利益を期待することはできません。しかし、逆にいえば、「正確なターゲット選定ができれば成功が期待できる」ということです。つまり、顧客セグメンテーションはビジネスチャンスの命運を分けるほど重要なものといっていいでしょう。セグメンテーションの重要性は、年々高まりつつあります。

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで一元的に管理できる他、セグメントを利用したメール配信やwebサイトの最適化を実現させることができるツールとなっています。

6. 顧客セグメンテーションの成功事例

顧客セグメンテーションについて基本的なことを一通り説明してきました。しかし、実際にどのような効果が得られるのかわかりにくい方もいるのではないでしょうか。そこで、ここからは顧客セグメンテーションで成功につなげた事例を5つ紹介します。

6-1. ユニクロ

アパレル業界ではこれまで、年代や好みといった顧客セグメンテーションに流行を反映させる方法が主流でした。しかし、ユニクロは一般的な客層ではなく商品を対象にセグメンテーションを行いました。心理的変数を用いてセグメンテーションした結果、「Lifewear」というすべての年代と性別を対象にしたカジュアルなラインを生み出すことに成功。アパレル業界では、短い期間で流行が変化します。その変化を追うよりも、手ごろで良質で着こなしやすいファッションを好む層を意識したということです。カラーバリエーションも豊富にそろえ、国内はもちろん海外でも愛用者を増やすことに成功しています。

6-2. パナソニック

パナソニックの成功事例は、法人を対象に開発した商品「レッツノート」です。セグメンテーションを法人に絞り、その中でもさらに営業職をターゲットにしました。そして、外回りの間も十分利用可能な長時間のバッテリーと堅牢性、さらに屋外でも視認性の高いモニターといったニーズを引き出し、商品化につなげたのです。その結果、「レッツノート」は1日屋外での仕事を中心とする営業職に支持され、ロングセラーとなっています。そもそも、レッツノートを開発する前のパナソニックは、パソコン事業からの撤退を余儀なくされるほどの瀬戸際に立っていました。そこで、大きく方針変更を行い、法人を対象にセグメンテーションを実施したことで危機を脱するほどの成功につなげました。

6-3. フィリップモリス

ジオグラフィック(地理的変数)と心理的変数で実施したセグメンテーションで、フィリップモリスは「IQOS(アイコス)」の誕生に成功しています。商品開発に踏み切る当時、国内では税率軽減の導入で優遇措置が取られる可能性が出ていました。そのため、加熱式タバコは魅力的な市場という印象が高まった点がジオグラフィック(地理的変数)にあたります。また、心理的変数は多くの日本人が持つ周囲への配慮という性質です。「IQOS(アイコス)」は、日本の加熱式タバコ市場の中でもいち早く開発に踏み切り、2015年に発売を実現しました。その結果、発売時から順調に売り上げを伸ばすことに成功しています。

6-4. JINS

メガネをかけるターゲットの概念を取り払ったことで成功したのが、JINSです。メガネをかけるのは「視力の弱い人」「視力を矯正しなければならない人」というのがメガネ業界の一般的な認識でした。ファッション用のメガネや、サングラスを求める消費者もいますが、それほど高いニーズがあるわけでもありません。そこで、JINSが注目したのが、目の健康を考慮したい消費者をターゲットに加えることでした。ブルーライトをカットできるメガネを開発し、視力は悪くない人までが目の健康に関心を寄せることに成功したのです。現代では、パソコンやスマートフォンを見ない人は少数派といっていいでしょう。JINSのブルーライトカットメガネは、手ごろなだけでなくデザインも豊富で、取り入れる消費者は増えつつあります。

6-5. ハーゲンダッツ

ハーゲンダッツが日本で販売を開始する以前、国内のアイスクリーム市場のターゲットは主に子どもでした。大人向けのアイスクリームは少ない傾向にあり、価格帯も手ごろなものが主流だったのです。子どもをターゲットにした低価格のアイスクリームは、ハーゲンダッツの商品とは対角になります。そこで、セグメンテーションを行ったハーゲンダッツは、ターゲットを大人に絞りました。一方、パッケージ商品の販売によって流通市場の拡大を図ったのです。その結果、どこでも購入できる高級で高品質な大人向けのアイスクリームのブランディングに成功しました。ハーゲンダッツは、高価なイメージがありながら、定番商品から季節ごとの商品まで愛されるアイスクリームとして定着しています。

MAツールを利用したメールマガジンのセグメント配信により、成果を残した事例について下記資料にて詳しくご紹介しておりますので、こちらも是非合わせてご一読ください。

7. 顧客セグメンテーションを活用するには?

顧客セグメンテーションを活用するには、MAを導入する方法が適切かつ簡単といえます。MAとは、「マーケティングオートメーション(Marketing Automation)」の略称です。その名の通り、マーケティングを自動化するもので、専用のツールを使って行います。顧客セグメンテーション自体は手間のかかる作業ですが、MAを導入すればセグメントを元にしたコンテンツの出し分けなどの面倒な作業に時間を割く必要もありません。マーケティング業務を自動化するだけでなく簡素化し、施策の効果測定もでき、必要なときに自社が求めるターゲットにアピールしてくれます。

7-1. MAで行える主な機能

BtoC事業におけるMAツールは、「メール」「LINE」「SMS」といった顧客にアプローチするチャネルに関する機能や、複数のチャネルを組み合わせるシナリオの機能などが存在します。

● メール配信機能
BtoB事業におけるメール配信機能と同じく、属性情報や行動情報に基づき顧客をセグメント化し、セグメントごとに適切なコンテンツを適切なタイミングでメールで配信する機能です。

● LINE配信機能
企業が保持しているLINE公式アカウントと友だちになっているアカウントに対して、販売促進のメッセージをLINE配信する機能です。

● SMS配信機能
SMS(Short Message Service)とは、顧客の携帯電話の番号を用いることで、携帯端末に短文の販売促進メッセージを配信する機能を指します。

● シナリオ機能
メール、LINE、SMSやPush通知など、顧客にアプローチするチャネルを組み合わせる機能です。この機能を活用することで、メールで販売促進メッセージを送ったが、そのメールを開封しなかった顧客に対してLINEで追客する、といった機能が利用できるようになります。

シナリオの機能に関して、具体的な事例を用いた施策を下記資料にて詳しくご紹介しておりますので、こちらも是非合わせてご一読ください。

7-2. クラウドサービスのMAツールを活用しよう

マーケティングは、今や大手企業だけのものではありません。業種や企業の規模を問わず、さまざまな分野で活用されています。無駄を省いて的確にターゲット選定するには、顧客セグメンテーションは必要不可欠です。マーケティングについて経験がなく、これからMAツールを検討するなら、「b→dash」は、テンプレートが豊富なうえに、ノーコードで簡単にマーケティングを始めることができるのでおすすめです。データの取込から加工、統合、抽出、そして活用までの一連の流れが容易にできるマーケティングクラウドシステムです。

8. まとめ

セグメンテーションは、顧客や市場を区切り分類していく作業のことです。マーケティングにおいて、自社商材に合ったターゲットを選定するには、セグメンテーションは欠かせません。セグメンテーションを活用するには、MAの導入がおすすめです。特に、初めて導入を検討しているなら、クラウドサービスのMAツールが向いています。例えば、「b→dash」であればノーコードで簡単に利用できるので導入を検討してみてはいかがでしょうか。

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に 存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで、一元的に取得・統合・活用・分析することが可能なSaaS型データマーケティングプラットフォームであり、BtoC業界を中心に、様々な業種・業態のお客様にご導入頂いております。

Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

Category
Tag