webサイトにおける成果や費用対効果を把握する指標として、「CV(コンバージョン)」とその割合「CVR(コンバージョン率/コンバージョンレート)」があります。
この記事では、「CVR」とは何か、なぜ重要か、数字を改善させるためにどのような施策を実施するべきか、という点について詳しく解説していきます。

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、MAの機能の他、BIやweb接客、CDPの機能もオールインワンで搭載しており、CV/CVR/LTVの改善に最適なツールとなっています。

1. CVR(コンバージョン率/コンバージョンレート)とは何か

CVRとは「Conversion Rate」の略称で、実際にwebマーケティングにおいては、サイト/ページに流入したユーザーのうち、何人のユーザーがCVに至ったのかを表す指標です。したがって、CVRの改善は主に「サイト内の改善」に際に活用されます。CVRを定期的に計測することで、webサイトのコンバージョンに対するパフォーマンスを認識することができ、そこから改善を計ることが出来ます。

1-1.CVRの計算方法

CVRは以下の計算式で求めることができます。

CVR(%) = CV数 ÷ サイトセッション数 × 100

サイトの運用/改善で重要指標となるCVRは、「コンバージョン数」を「サイトセッション数」で割り、100をかけることで算出できます。ここでは、「サイトセッション数」を「インプレッション数」や「PV数」と混同させないことが注意する必要があります。セッションやインプレッション、PVを端的に説明すると、以下のようになります。

• セッション
ユーザーがサイト/ページに訪問した数。30分以内の出入りは1セッションでカウント
• インプレッション
広告やコンテンツが表示された回数。(セッション発生とは関係がない)
• PV
ページが見られた回数。特定ユーザーが再度ページを読み込んだ場合、1PVが追加される

👉 「CV」について詳しくはこちら

1-2. CVRとCTRの違い

CVRとよく混同する用語として「CTR」が挙げられます。CTRは、「Click Through Rate」の略称で、広告や検索エンジンに表示された自社コンテンツが「何回クリックされたのか」を割合で示す指標です。CTRを計測することで、どのコンテンツがターゲットユーザーの興味/関心に訴求できているのかを知ることができます。CTRはページ単位の訴求度合いを測る値のため、ページCVRと合わせて改善有無を判断していきます。

例えば、サイト内の他コンテンツに比べてCTRが高く、CVRが著しく低い「A」というページがあった場合は、ページのコンテンツがターゲットユーザーのニーズにマッチしていない可能性が推測されます。もちろん、「A」というページがCVを目的としていない場合も想定されるため一概にニーズにマッチしていないが、ページコンテンツの修正/リライトによってCVRが向上する可能性があります。

CTRは以下の計算式で求めることができます。

CTR = クリック数 ÷ 表示回数(インプレッション数) × 100

CTRの計算式に使用するインプレッション数は「ページ/広告が視認された数」に当たるため、サイトに訪問した数(クリックしたこと)を意味する「セッション数」とは異なることを押さえておきましょう。

2. CVRが重要視されている背景

CVR(コンバージョン率)は、ページの課題と対策を把握するために重要な指標となります。
例えば、下記のようなサイトがあるとします。

サービスページAの場合、サイト全体と比較してもCVRは高く、流入したユーザーの関心に対して効果的に訴求できていると言えます。このためセッション数が増えるほど効率的にコンバージョン数を増やすことができます。サービスページAではSEO順位の改善や流入経路の拡大など、セッション数を増やす施策が特に有効となります。一方、サービスページBの場合、サイト全体と比較してもCVRが低いです。このため、ページAに比べてセッション数を増やすための施策の効果が低くなります。このサービスページBでは、セッション数を増やすよりもCVRを向上させる施策が特に有効となります。

このようにCVRを計測することで、見るべきGoogle Analytics(アナリティクス)の指標も大きく異なってきます。 「セッションを増やすべきか」「コンバージョンまでの誘導が効果的にできていないのか」など、次に行うべき対策方針を明確にすることができます。

3. CVRの目安

CVRは、商品数や扱う商材によって数値が異なります。そのため、CVRは特定の数値以上なら良いというような一貫した基準は存在しません。明確な基準がないとはいえ、通常1~3%程度が一般的といわれています。例えば、ECサイトなどの小売業は3%を目安です。有名ブランドの場合は3%、セール期間などは10%以上になるケースもあります。

EC業界はサイトへの訪問数が多いためCVRの分母が大きくなり、分子である購入まで至る人数をサイト訪問数で割るとCVRは低くなります。一方で金融サイトなどは、目的を持って閲覧する人が多く、分母のサイト訪問者数が少なくとも購入へとつながる数が大きくなり、ECサイトに比べてCVRが高くなる傾向があります。

4. 自社サイトのCVRが低い原因

以前より、CVRが下がったという場合は下記の要因に当てはまっていないかどうかチェックしてみて下さい。

4-1. 季節的な要因

閑散期に入るとCVRは下がります。この時期はCVRが下がった事に焦らずに、次の需要期に向けてランディングページや広告文等の検証をし、備えましょう。

4-2. サイトリニューアルやランディングページの変更

改善するために実施したサイトリニューアルが逆にCVRが下げる事になってしまう事もあります。特に、CVまでの導線や申し込みページをリニューアルするとCVRに大きな影響を与える事があるのでリニューアル前後は注意深くCVやCVRなどの数値をチェックしておく必要があります

4-3. 競合他社が有利な訴求を打ち出している

他社が大きなキャンペーンを実施している等、大きく訴求を変更してきた場合には要注意です。獲得数が多いワードで広告文やランディングページを大きく変更している競合はいないかを注意深く情報収集すると良いでしょう。

4-4. 指名ワードに他社の広告出稿が増加している

自社のリスティング広告で出稿している指名キーワードが、他のwebサイトでキーワード登録されている場合、CVRが下がってしまうことがあります。一つのキーワードに表示される広告の数が増えた分だけユーザーの興味関心は分散するためCVRは低迷します。特に多いのは、自社で別途実施しているアフィリエイトサイトが指名ワードを購入し、競合となってしまっている場合です。もし、このパターンが要因となっている可能性がある場合はアフィリエイトサイトに指名ワードのリスティングでのキーワード登録をやめてもらうように交渉をしましょう。

4-5. マッチタイプによる拡張のしすぎ

部分一致で入稿しているキーワードが関係ない検索ワードに掲載されて無駄なクリックが発生していると、CVRが低迷してしまいます。入札価格等により拡張ワードの幅も大分変動するのでクエリワードを月に1度はチェックするようにしましょう。登録しているキーワードは変動していなくても、マッチタイプの拡張で思いもしない検索ワードでクリックがされている可能性もありますので、定期的に確認していきましょう。

4-6. タグの設定ミス

タグの設定ミスによって、数値が正しく測定されず、CVRが下がってしまっている場合があります。サイトリニューアルやスマホページの追加作成時などにシステム部門と連携がとれておらず、タグが挿入されていなかった。という事があります。必ずコンバージョンページで何か変更を行った場合には再度タグが反応しているかどうかのテストを実施する事をお勧めします。

4-7. 商品/サービス自体の衰退

目新しい商品/サービスが次々と出てくる昨今では、以前人気が高かった商品/サービスがいつの間にか売れなくなってしまうという事も残念ながらあります。特に確認しておきたいのは、指名ワードからのCVRが下がった場合です。CVRだけではなく、そもそもの検索数自体が下がってきているようであれば、商品/サービス自体の認知度やニーズが下がっている可能性があるためキャンペーンを打つ、別商品/サービスを考える等、根本から見直す必要があります。

5. CVRの効果的な改善方法

ここでは、CVRを計測する理由とCVRの改善方法について、解説してきます。

5-1. CVRの比較例

全体の訪問数が1,000件のECサイトがあったとします。そのうち商品Aのページと商品Bのページでセッション数はそれぞれ500件で等しく、CV数は商品Aが50件、商品Bが10件だと仮定するとき、商品ページのCVRをそれぞれ計算してみます。

・商品AのページのCVR = 50 ÷ 500 CVR = 10%
・商品BのページのCVR = 10 ÷ 500 CVR = 2%

ページごとのセッション数が同じなので、CV数の多い商品Bのページの方がCVRが高くなります。この結果をもとに、CV数を効率よく増やす方法を考えてみると、商品Aのページではセッション数を増やす施策を、商品BのページではCVRを改善する施策を行うことで効率よくCV数を伸ばすことができるのではないでしょうか。商品Aのページでは、流入数を増やすことで獲得の増加が期待できます。しかし、商品Bのページでは流入数を増やしたとしてもCVRが低いためCV数を効率的に伸ばすことが難しくなってしまいます。

このように、CV数を最大化するためには、CVRを見ながら何を改善するべきか判断することが必要不可欠です。

CVRはCV設定に大きく左右される!

CVRはサイトのCV設定に大きく左右されます。同じ業種のサイトでも、サイトで設定したCVが「資料請求」or「サービス契約」では、CV数に大きな違いが出ます。1つの企業が複数のサイトを運用している場合なども同じで、CVRの値はサイトの運用目的に依存すると考えて良いでしょう。

5-3. 適切なターゲット設定

まずはターゲットを明確にして、どのようなユーザーに訴求したいものかを明確にしましょう。 訪問数がいくら増えても、ユーザーのニーズと提供できる商品やソリューションがずれているとCVRは上がりません。 ビジネスモデルに合わせてターゲットの年齢層や性別などを明確にし、集めたいユーザーに訪問してもらえるようなサイトコンテンツを作っていくことが重要です。 この際ペルソナ設計が役立ちます。 ペルソナに合致した読者は自分のことのようにコンテンツを感じられるため、CVRを高められるメリットがあります。

👉 ペルソナマーケティングについて詳しくはこちら

5-4. LP(ランディングページ)の改善

LP(ランディングページ)、とくに一番初めに目にするファーストビューを改善しましょう。最初に目に入ったページに少しでも違和感があれば顧客は離脱します。ユーザーにストレスなくページを読み進めてもらうためには、簡潔でわかりやすいページであることが重要です。ファーストビューから次のコンテンツや申込ボタン(購入ボタン)へのスムーズな導線を意識し改善しましょう。

5-5. CV導線の確保

CVRを高めるための施策に、コンバージョンポイントへの導線設計/整理があります。特に自然検索で訪問したユーザーがCVにつながるような導線設計をすることが重要です。検索意図に沿った資料のダウンロードページを作成して内部リンクを設置したり、バナーをはじめとするポップアップを掲出する施策があります。

5-6. 情報入力フォームの改善

「EFO」とも呼ばれているエントリーフォームを最適化することでCV数を増やす方法があります。入力になるべく手間がかからないようにフォームを改善する施策です。具体的な施策として、次のようなものがあります。

・入力項目数を減らす
・郵便番号から住所を自動入力できるようにする
・エラー表示が出た場合の早急な修正
・全角/半角の必須入力をなくし自動変換する
・項目面の説明文を変えてABテストを実施
・ページ表示速度の高速化

これらの施策を講じることでユーザーのストレスや入力ハードルが下がり、CVに繋がりやすくなります。

6. CVRと同時に見ておくべきLTVとは?

ここまで、CVRの重要性や施策をご紹介してきました。しかし、真に成果を分析するためには、「LTV」という指標を高めていくことが重要になります。ここからは、CVRと共に見るべき「LTV」について詳しく見ていきます。

6-1. LTVとは?

ECサイトの場合に置かれることの多い指標です。webサイトを訪問した顧客が、商品/サービスを購入した数を表します。

LTVは、本来、一人ひとりのLTVを個別に求めるのが理想的ですが、実際は困難なため、参考になる指標を用いて、概算的に計算するのが一般的です。そこでLTVを計算するいくつか代表的な計算式をご紹介します。

① LTV = 顧客の年間取引額 × 収益率 × 顧客の継続年数
② LTV = 顧客の平均購入単価 × 平均購入回数
③ LTV = (売上高 – 売上原価) ÷ 購入者数

LTVは顧客がサービスを使ううえで、生涯合計でどのくらいの額を使うかの指標です。つまり、長期間継続して購入/利用する顧客ほど、LTVが高くなります。

6-2. LTVを計測するメリット

LTVを分析しマーケティングやプロモーションなどの企業活動に役立てれば、ビジネスの収益性を高めることができます。具体的には、顧客に自社の商品やサービスを定期的に購入してもらえれば、少ないコストで継続的な利益を上げることができます。これにより経営が安定し、新規顧客獲得や商品開発にもまとまった資金を投入しやすくなります。このように、LTVの向上は、さらなる業務拡大のためにも大切な指標となります。

実際に施策や分析の実施によりLTVを115%改善させた事例について、下記資料にて詳しくご紹介しておりますので、こちらも是非合わせてご一読ください。

7. CVRの向上にはMAもおすすめ

CVR/LTVの向上と顧客との関係構築によって収益を向上させることを目的としている点で、親和性の高いツールとして、「MA(マーケティングオートメーション)」があります

7-1. MAとは?

MAとは、マーケティング施策の自動化や効果測定を支えるシステムのことです。MAがあれば顧客情報を基に、一人ひとりに合ったマーケティング施策を自動的・効率的に実施できます。効果的なマーケティング施策によって、購入頻度・回数を高める効果も期待できます。また、顧客情報の分析やアプローチを自動化することで人的負担を減らし、コスト削減にも貢献することができます。

例えば、数多くいる顧客の興味や状況が分散しているなか、一人ひとりに最適なタイミングで接触を試みることは、人手で行うにはコストと時間がかかりすぎます。しかし、MAを活用すれば、顧客の行動をもとにメッセージをリアルタイムで送るなど、顧客とのコミュニケーションを自動化することも可能になります。顧客の行動をきっかけにプッシュ型の訴求を行うことができるので、購入頻度のアップや顧客との関係強化を期待できます。また、過去のマーケティング施策を管理/分析することで、効果の高い施策も絞り込めるようになり、LTV向上につながります。

7-2. おすすめのMAツール

MAのツールとして、最近注目されているのがb→dashです。SQLの知識がなくても簡単にデータを扱えるクラウドベースのデータマーケティングシステムで、誰でも使いやすい操作性のよさと、機能の充実さを兼ね備えています。MAに限らず、 BI、web接客、CDPなどのデータマーケティングに必要な機能が「データパレット」という機能を使って、ノーコードで誰でも簡単にデータの取り込みや加工、統合、抽出、活用ができます

店舗、EC、アプリなど、データ量が多く、複数のツールやシステムで管理している情報を統合し、マーケティングに生かしたい企業に向いています。また、導入企業が3カ月以内に業界/業態に特化した100を超える施策や分析を実施できる環境を初期構築する「オンボーディングプログラム」が用意されるなど、サポートも充実しています。

b→dashの詳しい機能や料金については以下からお気軽にお問い合わせください。

資料ダウンロード

8. まとめ

今回は、CVRの概要から改善施策、およびCVRと共に測定するべきLTVについて解説しました。 CVRは施策の成果を測り、次の改善策に繋げていくために、webサイトにおいて必ず測定するべき指標です。また、LTVはCVRの向上が本当に収益の向上に寄与しているのかを測るべき指標です。この記事で紹介した施策例を参考にCVRの改善を計りつつ、LTVが向上しているかを確認していきましょう。

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に 存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで、一元的に取得・統合・活用・分析することが可能なSaaS型データマーケティングプラットフォームであり、BtoC業界を中心に、様々な業種・業態のお客様にご導入頂いております。

Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

Category
Tag