日本企業がマーケティングを始めたのはつい最近のことです。そして、Webマーケティングが注目されるようになると、聞きなれない言葉がいくつか飛び交うようになりました。その一つが「エンゲージメント」。皆さん、エンゲージメントについて正しく理解できていますか?今回はエンゲージメントについて解説します。

目次
〇 はじめに
〇 「エンゲージメント」を説明できますか?
〇 BtoBを例にしてエンゲージメントを理解してみよう
〇 ここだけは押さえよう。エンゲージメントのポイントとは
〇 最後に

はじめに

これからのWebマーケティングは顧客エンゲージメントの向上を無視することは出来ません。そもそも、エンゲージメントとは何でしょうか?「エンゲージメント」という言葉が頻繁に使われるようになった背景としては、マーケティングアプローチの変化にあります。

従来のCMや新聞を利用したマス広告中心のマーケティングから、キュレーションやSNSを利用しセグメンテーションを絞り込んだ限定的なマーケティングに近年移りつつあります。これにより、特定の見込み客に対して趣向のマッチしたバリュー・プロポジションを提供し、営業に繋げられるエンゲージメントを構築することを意識した手法が今のマーケティングトレンドです。

あなたの会社ではマーケティングにおけるエンゲージメントを意識できていますか?

「エンゲージメント」を説明できますか?

エンゲージメントとは、簡単に言うと「あなたの会社/サービスが発信するメッセージやバリュー・プロポジションによって見込み客が反応や行動を起こすこと」を指します。つまり、あなたが何かを発信した時にどのくらい反応してくれるか、また反応してもらえるような関係性を構築できているかです。

見込み客のエンゲージメントを高めるためには、広告やメールマーケティングなどのメディアを通じて会社やブランドのコンセプトやメッセージのコンテキストを伝えながら、競合との比較や効用を上手く活用することで、見込み客へと訴えかけていきます。

あるエンゲージメントの例
・A社の製品コンセプトに共感し、その製品の購入を検討する。
・現在使用しているB社の製品に満足、もしくは大きな期待を持っており、友人に使用を勧める

これらはエンゲージメントの例と言えます。

BtoBマーケティングにおいても、顧客のエンゲージメント向上は不可欠です。

BtoBを例にしてエンゲージメントを理解してみよう

先程はエンゲージメントについて一例を挙げ、会社や製品に関するアプローチを紹介しました。次はBtoBの購買プロセスを意識したエンゲージメントを解説します。

BtoBのマーケティングでは、行動プロセスの段階によって見込み客が求める情報が異なるため、プロセスごとに情報を変えて購買行動を促します。プロセスの初期では課題解決のためのソリューションの情報を探します。そのため、概要資料(簡単なパンフレット)やその効用が分かる資料(事例集)などで見込み客をエンゲージメントさせていきます。プロセスが進み購入を検討する段階になると、購入を正当化するためにブランド力の強さを表す資料や競合との比較資料を求めます。特に数字がきちんと当てはめられている説得力の強い資料であるほど決め手になりやすいとされています。

このように行動プロセスの初期段階と購入寸前のでは、エンゲージメント向上に必要なコンテンツが異なります。BtoBの企業の場合は特に、購買プロセスを加速させることと、エンゲージメントを設定することが重要となります。

ここだけは押さえよう。エンゲージメントのポイントとは

行動プロセスに合わせたエンゲージメント構築では、見込み客の購入に繋がる部分に着目します。「トートバッグが欲しい」というのは明確なニーズです。しかし、このニーズだけではあなたの会社の製品を購入する行動に繋がるとは限りません。この時点では他社製品を購入する可能性もあります。見込み客にあなたの会社のバッグを買ってもらうためには「動機」作りが必要です。ニーズだけでは足りないのです。エンゲージメント向上のためには、製品のアップデートや新型モデル、サポートの親切さや無償での+αなど購入を後押しする要素が必要です。

このように、ニーズから購入につなげるために働きかけること、見込み客に対し動機づけを行い刺激することがエンゲージメントです。

最後に

最近ではWeb広告の発展により、エンゲージメントの低い見込み客に接触する機会が増えています。購入に繋げるため、ニーズを育て、購買プロセスを加速させ、動機づけを行わなくては行けません。顧客のエンゲージメントこそがリードナーチャリングの最重要課題です。

【参考】リードナーチャリングとは
BtoB企業で見込客をどのように売上に繋げるか?~リードナーチャリング:顧客育成~

弊社が提供している マーケティングツール『b→dash』 は、マーケティングプロセス上に 存在する全てのビジネスデータを、ノーコードで、一元的に取得・統合・活用・分析することが可能なSaaS型データマーケティングプラットフォームであり、BtoC業界を中心に、様々な業種・業態のお客様にご導入頂いております。

Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

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