はじめに
マーケティングオートメーション(Marketing Automation : MA)は、近年多くの企業が注目しているツールです。Sansan株式会社の様にリードナーチャリング(見込み顧客の育成)のためにMAを導入し、新規獲得数を3倍に増やす企業があるように、MAがもたらす効果は非常に大きくなってきています。

それに伴い、MAに関連する新しいソフトウェアやシステムは日々開発されており、常に新しいトレンドも生まれています。

トレンドに移る前に、まずはMAとは実際どのようなものなのか解説していきます。

目次
■マーケティングオートメーションとは何か?
■デジタルチャネルがより効果的に、より重要に
■ますます高まるマーケティングオートメーションの人気
■デジタルマーケティングに疎い企業での失敗
■予期される2018年のトレンド
 1.マーケティングオートメーションのさらなる拡大
 2.デジタル化は必須条件に
 3.自動化がより高性能に
 4.マスマーケティングからOne to oneマーケティングへ
 5.様々なデバイス間でのマーケティングの広がり
■競合に勝つために

■マーケティングオートメーションとは何か?

MAは、マーケティングの各プロセスにおけるアクションを自動化するための仕組みやプラットフォームのことです。顧客や見込み顧客がこれまでどんなアクションをとってきたかを記録することで、「最適なコンテンツを、最適なタイミングで、最適な方法で届ける」ことを目的に利用されます。MAを用いることによって、仕事量を減らす、リードナーチャリングのプロセスの効率を上げるといったことが可能になります。

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■デジタルチャネルがより効果的に、より重要に

2017年はデジタルチャネルの拡大により、以前より多くのリードを生み出すことが可能となった年でした。 多くの企業にとってデジタルチャネルの成功が多くのリードを生み出す鍵となっていました。企業のウェブサイトやソーシャルメディアはリードを獲得するのに最も有効なチャネルですが、一方で専門家の助けを借りなければ適切に運用するのが難しいチャネルでもあります。 外部の専門家を利用しない企業のうち、その半数しかデジタルチャネルを用いた施策を打ち出すことができていません。また、その中の約10%の企業しか、MAのようなツールを用いて施策を実行に移すことができていません。

■ますます高まるマーケティングオートメーションの人気

「マーケティングオートメーション」というキーワードは現在、1ヶ月に英国内だけで10,000件の検索があり、関連キーワードの検索は月に1,000,000件にも及びます。 6年前にはこれらのキーワードの検索数は半数以下だったことからもわかるように、多くの経営者がMAの重要性とポテンシャルに気がつき始めています。

■デジタルマーケティングに疎い企業での失敗

経営者の中でも、デジタルマーケティングに関して間違った知識を持っている人はとても多いです。そのため、すでにデジタルマーケティングの成功事例があるにも関わらず、その効果に懐疑的な人が多いのが事実です。しかし彼らは、そもそも自分たちの理解が不足していることに気がついていません。WeeblyやWeb.comによると、中小企業のオーナーやネットビジネスを手がける経営者の、45%がSEO (Searching Engine Optimization) の意味さえも知らないということがわかっています。
しかし、これまで以上に世界がデジタル化している今、デジタルマーケティングの手法を知ることは必須といえます。
オンラインでの購入が売り上げに占める割合も増えてきているので、デジタルマーケティングについて知識がない企業は売上を伸ばすことは不可能です。

■予期される2018年のトレンド

2017年のトレンドがどのようなものだったかわかったところで、2018年のトレンドを考えてみましょう。大きく5つのトレンドがあります。

1.マーケティングオートメーションのさらなる拡大

マーケティングオートメーションは引き続き拡大し続けています。横浜DeNAベイスターズやKIRINなど、MAツールを導入して成果を創出しています※3。そのため、より多くの企業がその有用性に気が付き、競合に勝つ手段としてMAツールを導入し始めています。

【参考】BtoC企業向けMAツール比較

2.デジタル化は必須条件に

うまくデジタルメディアを活用できていない企業はどうなるのでしょうか。昨今では、様々なテクノロジーの登場と、デジタルへのアクセスの簡易化により、企業と顧客の接点は加速度的に増えています。これは、今までよりも顧客のデータを取得しやすい世の中になってきているということです。そのため、私たちの生活がデジタル化するにつれて、MAのような新しいテクノロジーをキャッチアップできず、デジタル化できていない企業は、ますます競合に追いつくことができなくなります。

3.自動化がより高性能に

より一層MAツールによる業務の自動化ができるようになります。自動化プログラムは常に高性能化されています。MAのプログラムは、さまざまな方法でクライアントをフィルタリングし、個々のやりとりをシームレスにすることができます。自動化がより高性能になることで、今まで以上にMAか効果的になることが予想されます。

4.マスマーケティングからOne to oneマーケティングへ

人工知能アルゴリズムの発展により、ソーシャルネットワーク情報、オンラインでの購入履歴、アプリのダウンロード履歴など個々人の志向性がわかる大量のデータを収集できるようになりました。これにより、顧客一人ひとりへのOne to Oneマーケティングが可能になるため、マスマーケティングを代替すると予想されます。

5.様々なデバイス間でのマーケティングの広がり

スマホやPCなど様々なデバイス間で顧客情報を紐付けることが可能になってきています。 Googleアカウントにより、複数のデバイス間でユーザーを追跡することが可能になり、オートメーションシステムではデバイスに応じた購入傾向とその違いを追跡して理解できるようになりました。

■競合に勝つために

マーケティングシステムを早急に自動化できるかどうかが、競合他社との顧客獲得競争に勝つために最も重要なことです。会社が後退せずに、競合他社との差をつけるためにも早急に自動化に舵を切るべきです。

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Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

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