今回はいつものデジタルマーケティングから少しテーマを変えて、企業の広報活動、特にアウターブランディングついて2回に渡り、お話したいと思います。

なぜ広報活動を行うか、という目的は会社により千差万別ですが、大企業でない限り、まずは1人でも多くのターゲットに対し、自社のことを知ってもらうというのが大きな目的になってくるのではないでしょうか。

広報活動にはアウターブランディング・インナーブランディングがあるかと思いますが、今回はアウターブランディングの一連の流れをご説明したいと思います。

目次
〇KPIの設定をしましょう
〇STPを定義します
〇年間スケジュールの計画を立てましょう
〇どんなコンテンツだと興味を持ってもらえるでしょう?
〇リリースの配信フロー
〇最後に

KPIの設定をしましょう

まずは広報のKPIを設定しましょう。
始めはメディアとのリレーションが大切なので記者や編集者の方との面会を出来るだけ増やし、プレスリリースや記事の露出も期間が開きすぎないよう設定にしましょう。

毎週自社の情報が出るようにすれば、ステークホルダーの目に留まる→興味喚起→別の機会に露出を目にする→認知度向上→効率的にPRができるという良いサイクルができます。
認知度が高まっていけば、信頼獲得により顧客からの受注も増える可能性があり、相乗効果が期待できます。

STPを定義します

KPIが決まれば次はターゲット像、STPを定義します。

■Segmentation・・・自分達が伝えたいターゲット
⇒自分達の商品やサービスを売りたい相手の像

■Targeting・・・具体的なリスト作成
⇒自社のサービスや商品がターゲットとなる層と同じところをターゲットにしているメディアをリストアップ

■Positioning・・・読者に与える印象を考えながらポジションを取りにいく。
⇒競合と違うポジション且つ読者の知りたい情報を届ける

誰に対して、どの媒体を介して、何を、どう伝えたいか、というのが重要になるので1度じっくり考えてみてください。

年間スケジュールの計画を立てましょう

次は年間のスケジュールの大枠を組みましょう。
週に1回露出をするために、プレスリリースやペイド記事・イベント出展・共催セミナーなどを盛り込んだ計画表を事前に作成します。プレスリリースの計画としては、事業計画に沿って、大きなニュースから小さなニュースまでいつどのタイミングで出すか考えます。この際に大切になってくるのが「ストーリー」です。

どのような順番で情報を出せば、記事化してもらいやすくなるのか、特集を組んでもらえるようになるのか、
自分が記者になったつもりで掲載記事をイメージしながら計画を立ててみてください。全てイメージ通りとはいかないにしても、大筋は思惑通りであったり、逆に全く予期しなかったところからのオファーがくる可能性が出てきます。

「ストーリー」を「イメージ」するかしないかでは結果に大きな差が出てくるでしょう。大きなニュースは会社の重要指標や資金計画などにリンクしてくると思います。
計画からズレが生じてくることはあるので、4半期に1度でも見直し、修正していくことが大切です。

どんなコンテンツだと興味を持つか?

毎週1回、露出をしていく中でメディアが求める要素に合わせたコンテンツ作成をして掲載確度を上げましょう。では、どのようなコンテンツを作れば良いのでしょうか?

どのようなコンテンツであれば記者が興味を持ってくれるのか。一緒に見ていきましょう。

1.  No,1
2.  Only 1
3.  ●%増
4.  ●●初
5.  ●●記念日    など・・・

このようなコンテンツが毎週どんどん出てくるものではないかもしれませんが、3ヶ月に1回はありそうですよね。もし、なかったら合わせにいってください。

例えば、●●記念日を勝手に作る、そして社内でその●●に合わせたちょっとしたイベントを開催する。それをプレスリリースにして配信する。
それだけでも業界内ではちょっとした話題になる可能性があります。話題になればこっちのものです。プレスリリースの配信後に面識のある記者に電話をかけると、きっと興味を持ってもらえ、記事化の確度が上がるでしょう。

リリースの配信フロー

コンテンツができれば、リリースの配信です。
話題の連鎖が起こった場合、土日を挟んでしまうと拡散の勢いが止まってしまうので、金曜日の配信は避けたほうが良いでしょう。プレスリリース代行サービスなどを使い配信し、それと同時に面識のある記者や編集者の方々にも個別でメールを送りましょう。

ただ、1日に何百通もメールを受け取っている方々なので、せっかく送っても埋もれてしまう可能性があります。気づかれないことを回避するために、メール送信後は電話でフォローしましょう。自社のことを思い出してもらうせっかくのきっかけなので、こんなチャンスを逃すわけにはいきません。

もし、そのプレスリリースが記事化されなかったとしても、電話でお話できれば記者や編集者の方々が今必要としている情報を直接聞き出すことができます。その必要な情報に合わせた自社の情報を提示することで、またひとつ記事化の可能性が高まります。そのような地道な積み重ねを大切にしていきましょう。

最後に

いかがでしたでしょうか?
今回はアウターブランディングの一部をご紹介しましたが、これが正解だということではありません。

始めにも申し上げたとおり会社ごとに目的が違うのでゴールも変わってきます。その会社に合った広報活動はそれぞれ違うので、様々な施策を試しながら、自社にとってのベストを導き出せるように日々活動していきましょう。

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Editor Profile

  • 福井 和典

    株式会社データX マーケティング管掌執行役員

    日本IBMにてシステムエンジニア、GREEにてCRM領域のオペレーション企画、PwCでの業務コンサルタントとしての経験を経て、2016年よりデータXに入社。データX入社後は、カスタマーサクセス部門に在籍し、小売/金融/アパレル/ECなど幅広い業種に対するb→dash導入支援を統括。
    その後は、主にb→dashのマーケティング/広報/PR活動や事業企画に従事。

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